暇じゃないのにLINE IDは交換

Nさん「カフェで友だちとしゃべっていたら、突然「暇ですか?」って二人組の女の子に話しかけられたんです。「いえ、暇じゃないです」って返したんですが(笑)。そのときも、それがきっかけで話が弾んで、「この後、クラブ行きませんか?」って誘われたりして」

――めったにそんなことないと思いますが、多いですね。何かそういう体質なのかもしれませんね

Nさん「その二人は異業種交流会なんかも月1くらいでやっているそうで、そういうのも何かちょっと怪しいな……と」

――これだけだと何ともいえないけど、そういうのが実はマルチ商法や宗教の勧誘だったっていうことは多いですからね

Nさんで、そのときもLINEを交換して、それっきり返信はしていません

――お話を伺っていると、LINEは「一番気軽に交換できる連絡先」という立ち位置のアプリなんですね。LINEは初めて会ったそういう人にでも教えていい、という

Nさん「そうかもしれません。逆にLINE以外は教えたくないですけどね。LINEならブロックできるし、そこから他の個人情報につながらないですから」

――もし、また同じような怪しい出会いがあっても、LINEは教えてしまいますか?

Nさんたぶん、教えますね。さっきも言ったように、LINEって聞かれると断りにくいんですよ。そういう感覚の人は多いんじゃないでしょうか」

――よくわかりました。ありがとうございました

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LINEでブロックを考えていた相手は、道で出会った知らない二人組だった。普通なら警戒して連絡先を交換しないような場面でも、LINEなら交換してしまうーーNさんによると、そういう感覚を持っている人はかなり多いそうだ。

電話番号よりもメールアドレスよりも、さらに気軽な個人情報。LINEはそういう立ち位置を手に入れたのかもしれない。