iPhoneは医療研究との関係を深める
続いてiPhoneについて。これまでに7億台を販売したというiPhone 6/6 Plusは顧客満足度99%と驚異的な数字を挙げており、業界水準の約2倍という成長を遂げ、販売台数世界一のスマートフォンになったと紹介した。Apple Payについても、カードを取り扱う銀行は2,500、Apple Payの支払いに対応する商業チェーンも29から84へと約3倍に増えたという。
次にiOS 8で追加されたCarPlay、HomeKit、Healthについて触れ、CarPlayは主要自動車メーカー全車が対応を表明したこと、HomeKitは1月に開催されたCESで対応製品が多数展示されたことが紹介された。そしてHealthについては、医療研究分野への協力のためのフレームワーク「ResearchKit」を公開した。
ResearchKitが収集するのは、簡単に言えば「医療向けのビッグデータ」だが、いわゆるビッグデータにまつわる問題としてしばしば挙げられる「プライバシー」が重視されているのが最大の特徴となる。ユーザーは勝手にデータを採られるのではなく、自分の意思で許可したときにのみ提供され、アップルは収集されるデータを閲覧できない。また、ResearchKitはオープンソースとして提供されるので、本当にアップルがデータを見ていないのか、セキュリティは確保されているのかを第三者が確認できる。アップルはビッグデータのマネタライズに参加していないということで、企業としての姿勢をアピールした形だ。