米Appleが「Photos Preview」のページを公開している。「Photos」はOS Xの次世代写真管理アプリとして2014年のWWDCで発表され、「iPhoto」や「Aperture」の後継製品となることが見込まれている。現在公開されているのはPhotosの機能プレビューで、実際の製品版は今春リリースになると予告されている。

公開されたPhotos Previewのページ。今春提供開始が予告されている

PhotosはOS Xの標準写真管理アプリとなるもので、昨秋にリリースされたiOS 8にはすでに導入されている。これまでApple標準の写真管理ソフトウェアはiLifeとしてリリースされていた「iPhoto」か、プロフェッショナル向けとしてRAW現像やレタッチが可能な「Aperture」の2種類が用意されていたが、WWDCでのPhotosのプレビュー後、両ソフトウェアが開発終了となることをAppleが認めていた。後にAdobe SystemsからはApertureからのユーザー移行を見越したマイグレーションツールを標準搭載した「Lightroom 5.7」の提供が開始されるなど、ライバルらもその動きに対応している。

一方でAppleからの標準解は「Photos」の提供ということになるが、WWDCでプレビューは行われていたものの、2015年というリリース時期しか示唆されておらず、具体的な提供タイミングが不明だった。今回公開されたPhotos Previewページの中で「今春」と記されていたことで、これが3~4月ごろの時期になると判明した。なお、以前に提供されていた「iPhoto for iOS」は、すでにApp Storeから削除されている。

Photos for OS XのアプリアイコンはiOS 8版のものと同様になっている。インターフェイスもYosemite世代のフラットなデザインとなっており、他のアプリとの統一が図られた。特徴としてはiCloud Photo Libraryへの対応により、iPhone等で撮影した画像がそのままiCloud上で共有され、Mac、iPad、iPhoneを通じて横断的にアクセス可能になることが挙げられる。複数デバイスを使い分けるユーザーには便利だろう。SNSやメールを介した写真共有も従来どおり可能だ。

iCloud経由で複数デバイスをまたいで写真アルバムを共有可能

このほか簡易編集機能を備えており、輝度やコントラスト、ホワイトバランスの調整などが行える。また複数のフィルターがプリセットで用意されており、Instagramなどに投稿する要領で簡単に写真効果をテーマ選択で変更できるようになっている。これらはPhotos Previewのページで実際に効果を確認できる。さらにはアルバム上の写真を選んで製本やプリントアウト形式で出力を依頼する仕組みも用意されており、プレゼント用や想い出のアルバムとして記録に残しておくのも手だろう。

アルバム上の写真をプリントサービスを介して紙媒体へ出力可能