ハイエンド志向でグラフィックに強いNVIDIA

NVIDIAの「Tegra」シリーズは、同社のパソコン/ワークステーション向けGPU技術を導入した高い処理性能がウリだ。もっぱらハイエンドタブレットやゲーム機を中心に採用されており、スマートフォンへの採用事例は少ない。現段階で日本市場では「Tegra K1」の32bit版がNVIDIAのゲーミングタブレット「SHIELD Tablet」に、64bit版がNexus 9に搭載されているのみだが、ベンチマークでは他を圧倒する高い性能を発揮している。最新版は先日発表されたばかりの「Tegra X1」となる。

Tegra K1

Tegra K1には32bit版と64bit版があり、32bit版はCPUコアが4+1、64bit版は2コア構成だった。これがX1ではCortex-A57/A53コアによる4+4のオクタ(8)コア構成となる。GPUも最新の「Maxwell」アーキテクチャを採用しており、K1の1.5~2倍近いグラフィック性能を発揮するという。ハイエンドSoCの中でも飛び抜けて高性能志向のSoCだ。

64bit版のTegra K1が搭載されている「Nexus 9」

一方、Tegraシリーズはモバイル向けSoCとは言っても、無線LANや無線モデム機能は搭載しておらず、これらは別途用意する必要がある。チップ点数を極力減らしたいスマートフォンやタブレットにとってはなかなか採用が難しい製品であることは変わりない。実はNVIDIAとしてはモバイルSoCといっても、スマートフォンやタブレットではなく、車載製品などをターゲットにしているようだ。

なお、Tegra X1もSnapdragon 810と同様に、メモリアーキテクチャとしてLPDDR4に対応している。特に4k-60fpsの処理が可能なTegra X1にとっては重要なパーツだが、現行の採用製品であるNexus 9はLPDDR3を搭載している。今年発売されるTegra X1採用製品が、どのタイミングでLPDDR4を採用するかが興味深い。