1965年に第1回を開催して以来、今年で50回目開催を迎えることとなった音と映像と通信のプロフェッショナル展「Inter BEE 2014」(2014年国際放送機器展)が、千葉市・幕張メッセにて開催された。

ここでは、最新および話題の放送機器、映像機器、音響機器、照明機器、IPTV、Mobile TV、クロスメディア、周辺アプリケーションやソリューションなどが一堂に会し盛り上がりをみせた会場から、主にプロオーディオ部門のブースをピックアップしてお届けしよう。

千葉市・幕張メッセにて開催された「Inter BEE 2014」会場の様子。「プロオーディオ部門」には、放送業務に欠かせない音声機器やソフトウェアなどの最新製品、メーカーなどが一堂に集結した

ティアック株式会社

日本の音響機器メーカーの老舗でもあるティアックは、同社ブランド「TASCAM」として出展。11月下旬発売予定となっている4トラックリニアPCMレコーダー&ミキサー「DR-70D」や、最新小型PCMレコーダー「DR-60DMKII」、さらにはWi-Fi対応のリニアPCMレコーダー「DR-22WL / DR-44WL」などが実機展示されており、来場者の人気を集めていた。

同ブースでは、放送業務仕様音響機器、設備用音響機器、音楽制作機器などが豊富に展示された。近年個人ユースでも主流となりつつあるDSLRでの録画シーンなどにも威力を発揮するDRシリーズが注目を集めていた

ダイレクトにマイク接続するだけ高音質なレコーディング環境を実現するマイクロリニアPCMレコーター「DR-10X」「DR-10CS」「DR-10CL」など、ユニークなアイデアが光る製品も数多くみられた。なお、オレンジのボディーが目を惹く業務用マスタークロックジェネレーター「CG-2000」、「CG-1800」、「CG-1000」(CGシリーズ)は、放送局、ポストプロダクション、音楽制作などの現場で高精度な同期システムを構築可能な新製品だ。

株式会社ヤマハミュージックジャパン

同社は、ホール、スタジアム、野外などの大規模ライブSRの分野において、新世代フラッグシップモデルとなるデジタル・ミキシング・システム「RIVAGE PM10」(2015年中発売予定)を発表し大きな話題となった。

Inter BEE 2014メイン会場の近隣に設けられた記者会見場にて発表された、ライブSRコンソールの最新機種「RIVAGE PM10」。会場ブース内にも、同社の取り扱うバリエーション豊かな製品群がラインナップされた

また、デジタルミキシングコンソール「CLシリーズ」の最新バージョン、2015年にリリースとなるCL/QL V3.0の実機展示を筆頭に、Dante/MADI変換とSRCを搭載したI/Oラック「RMio64-D」(2014年12月発売予定)、放送業界でも躍進を続けるSteinbergの「Nuage」および「Nuendo 6.5」、クラス最小・最軽量の超コンパクトなキャビネットにNEXOの持つテクノロジーを凝縮したニューコンパクトラインアレイ「GEOM6」をはじめとしたNEXOシリーズ、さらには今年あらたにヤマハグループに加わったLine 6のライブサウンド商品群なども、同社ブース内にて目にすることができた。

株式会社メディア・インテグレーション

メディア・インテグレーションのブースでは、オーディオI/O、プラグイン・プロセシング、コントロール機能のすべてをネットワークで結び、必要なシステムを必要な規模で構成可能とする革新的ソリューション「DiGIGrid」のシステム展示およびデモンストレーションなどが行われた。

DiGIGridをはじめ、同社の取り扱いのApogee 、Focal、Lewittといった、各種ブランドから日本国内初公開となる最新モデルがお披露目され、ブース内は数多くの来場者で賑わいをみせていた

そのほか、DiGiGridとWavesが開発するAoIP規格「SoundGrid」に関するトークセッションなども実施。さらに、Thunderbolt 2に対応したオーディオインタフェース「Apogee Ensemble」、スピーカー分野での卓越した専門技術により開発されたモニタースピーカー「Focal ALPHA」シリーズ、iOSにも対応し最高24bit/96kHzでのレコーディングを可能にするバッテリー内蔵USBコンデンサ・ステレオマイク「LEWITT DGT650」などの最新モデルに注目が集まった。

オタリテック

オタリテックでは、本年9月にオランダ・アムステルダムにて開催されたIBCでリリースとなった、同社取り扱いの各メーカーの新製品が多数展示された。注目は、専用ソフトウェア「GLM」により、ネットワーク内のスピーカーを制御するGENELEC社のスマートアクティブモニタリングシステム、SAMシリーズの新しいラインナップ「8320A」、「8330A」、「7350A」だ。

従来のSAMシリーズをよりコンパクトにした同製品には、専用のマイクロフォンで測定、自動で設置場所に応じた適切な音質に調整するオートアライアメント機能が搭載されており、小中規模の編集スタジオやプロジェクトスタジオ、中継車などにマッチした最適なモニタリング環境を手軽に構築することができる。さらに、ユニークなデザインが非常に印象的なSAM3ウェイモニタースピーカー「8351APM」も実機展示され、多くの来場者が足を止め、そのサウンドを試聴していた。

GENELEC最新のSAM3ウェイモニタースピーカー「8351APM」をはじめ、LAWOのフラッグシップシリーズmcスクエアシリーズの新機種「mcスクエア36」、Jungerのラウドネスコントローラーなど、幅広いニーズに対応する製品群が出展された

タックシステム

コンパクトながら2系統のMADI I/Fによる入出力を持つことで128x128CHもの驚くべきキャパシティと、あらゆるサラウンドフォーマットにも対応した非常にフレキシブルなモニタリング・コントローラー「VMC-102 Studio Monitor Controller」、伝統のビッグリボンを用いながら、極限までコンパクトなサイズとスタイリッシュなデザインを実現したビッグ・リボン・マイク「AEA N22 / N8」、1系統のMADIを4ステレオか8モノでモニター可能なDirectOut TechnologiesのMADIモニター「KYRA」などの新製品が一同に展示されたタックシステムのブース。同ブース内に設けたれたデモンストレーションコーナーでは、AVID S6に関する実践的内容のトークセション、新発売の「iZotope RX4」、「iZotope Ozone5」を使ったプレゼンテーションなども好評を博していた。

同社が開発したサラウンドフォーマット対応 モニタリング・コントローラー「VMC-102」が初出展。また、最大1024x1024のデジタル・オーディオ・マトリクスをベースにしたI/Oユニット「NTP Penta」シリーズなども目にすることができた