Androidの操作に最適化されたワイヤレスコントローラ

さて、SHIELDタブレットがほかのAndroidタブレットと大きく違うというポイントが、専用コントローラ「SHIELD ワイヤレス・コントローラー」だろう。2つのアナログスティックと左右のアナログトリガー、バンパーボタン、A/B/X/Yボタン、ボリュームボタン、タッチパッドを備えた多機能コントローラだ。

SHIELD ワイヤレス・コントローラー。基本的には別売りだが、販売店によっては本体や専用カバーとのセットモデルを販売する

ワイヤレスコントローラというと接続にBluetoothを使うケースが多いと思うが、SHIELD ワイヤレス・コントローラーではWi-Fi Directで接続することで操作時の遅延を低減するという。ゲームをプレイしていても捜査中に入力の遅延を感じる場面はほとんどなかった。Wi-Fi Directを使うことで帯域が確保できるので、音声の入力と出力に対応する点も重要なポイントだ。

マイク/ヘッドホンコンボジャックとmicroUSBを備える。ワイヤレスコントローラも充電が必要だ。また、A/B/X/Yボタンは問題ないが、バンパーボタンはふかふかとした感触となっている

筆者はコンソールのゲームに思い入れがある人間なので、バイアスがあるかもしれないが、カジュアルゲームは別として、アクションやシューティングをプレイするときはコントローラが必要だと感じる場面が多い。

タブレットの普及とともにゲームメーカー側でもタッチパッドでの操作を進化させてきているが、タッチパッドの操作では(自分のスキルの問題かそれとも別の原因か切り分けが難しいが)、たまに自機が指の動きに追従しなかったり、そもそも手や指でディスプレイや視界が隠れてしまったりといったことに、もやもやとした遊びにくさを感じていたので、専用コントローラが用意されている点は歓迎したい。

もちろん、すべてのゲームがコントローラ対応という訳ではないが、キーマッピングツールがあるので、コントローラに対応してないゲームでもキーアサインを設定することでコントローラが利用可能だ。

SHIELD ワイヤレス・コントローラーの良いところは、ゲームプレイを快適にするだけではなく、"Android向けの使いやすいリモコン"としても利用できることだ。SHIELD ワイヤレス・コントローラーには、前述のボタン類に加えて、Android向けのホームボタンや「戻る」ボタンも備えられている。

中央の"NVIDIAボタン"を押すと、ゲーム関連のアプリがまとめられているアプリ「SHILD Hub」が立ち上がるほか、初回のペアリングなどにもこの"NVIDIAボタン"を利用する。周辺にはAndroidを操作するホームボタンや戻るボタン、スタートボタンを備える

また、アナログスティックの手前にある部分はタッチパッドになっており、ここでマウスのようにポインタも操作できる。つまり、コントローラ単体でAndroidの操作をほぼ完結できるのだ。

アナログスティックの手前にある銀色の部分がタッチパッドになっている

とはいえ、ホームボタンを長押しでGoogle音声検索の呼び出し、スタートキーの長押しでキーマッピングツールの呼び出しといったように、慣れるまでわかりにくい部分もあるのは事実だ。日本国内での代理店である菱洋エレクトロのWebサイトに日本語によるユーザーガイドやQA形式での操作方法の説明があるので、参考にすると良いだろう。

ほかのAndroidデバイスでも使えると便利だと思うが、今回はSHIELDタブレット向けにコントローラを作りこんでいるということで、NVIDIA Tegra K1を搭載したほかのAndroid製品への対応は未定だという。