説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneを機種変更するときのバックアップは「暗号化」オプションがお勧めの理由は?』という質問に答えます。

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iPhoneの内容は、パソコン(iTunes)またはオンライン(iCloudストレージ)のどちらかにバックアップできます。前者はUSBケーブル経由でデータを転送するため高速で、パソコンの大容量ディスクに保存するためデータ量に対し神経質になる必要はありません。後者はワイヤレス(Wi-Fi)ですからいつでも気軽にバックアップを実行できるものの、iCloudストレージは5GBを超えると有償になるうえ、通話履歴やソフトウェアキーボードの入力候補などバックアップ対象外のデータもあります。iPhoneの内容を確実に保存するなら、iTunesにバックアップすることが確実です。

iTunesへのバックアップには、「暗号化」というオプションも用意されています。バックアップするときに暗号化を選ぶと、バックアップしたデータ全体を保護できるほか、iPhoneに登録されている各種アカウントのパスワードまでバックアップ対象に含まれます。iOSに付属の「メール」や「Safari」はもちろん、各アプリに登録しているユーザIDやパスワードをバックアップできるので、復元したとき登録し直す必要がありません。

この「暗号化」オプションを有効にすると、iPhone内部のキーチェーン(ユーザIDやパスワードなどの重要情報を管理するための機構)を保存します。バックアップを同じ端末で復元するときには、暗号化しなくてもキーチェーンは引き継がれますが、他の端末で復元するときにはそれができません。iPhone 5sからiPhone 6など機種変更を行う前のバックアップは、ユーザIDとパスワードを何度も入力する手間を考えれば、「暗号化」オプションを有効にしたほうがいいでしょう。

iPhoneの内容をiTunesにバックアップするときは、「暗号化」オプションを選べます