NFC対応、即おサイフケータイ可能とはならず

一点、“これは”という機能がある。Android端末ではすでに搭載されている「NFC」(Near Field Communication)の初搭載である。といってもこれは結構複雑。一応簡単に説明すれば、国際標準規格として承認された「近距離無線通信技術」であり、対応端末同士を近づけるだけで、さまざまなデータのやり取りができる機能・規格となるのだが……。

厳密にいうとNFCには「NFC-A」「NFC-B」「NFC-F」といった形があり、日本国内ユーザーにとって馴染み深い“形”というのがFeliCaの通信技術を意味する「NFC-F」。しかし、発表されたのは「NFC」の搭載と、NFCを使った決済システム「ApplePay」だけであり、これがFeliCa(いってしまえば、おサイフケータイ)として利用できるかは不明。しかも、米国でのスタートは10月で、日本でのスタートは未定というかこれまた不明。暗号化処理だとかをいろいろ考えると、FeliCa機能としてそのまま利用できるとは思えないというのが、小生の正直な感想だ。

対応する可能性はあるような、ないような。蓋を開けてみないとわからない状態なのである。(ちなみに、開発社のひとつであるソニーによると、NFCデバイスはFeliCaの通信技術であるNFC-Fを必ずサポートすることとなっているらしい)

というわけで、「NFC」搭載してるじゃん! 新型買いじゃね? とは小生素直に思えません。「ApplePay」というシステムには興味はあるし、使ってみたいとは思うけど、そのためだけに高いお金を払うというのはチョット……。