進化している部分は多いが……

カメラはというと、カタログスペックだけをみるとさほど変わりない。同じ「800万画素」の撮像素子を採用している。が、常に“新しい”撮像素子に刷新されるため、表記上は同じ800万画素でも中身は大きく異なる。センサ面積の大型化などが図られており、そういった意味ではいろいろと進化している。加えて、「iPhone 6 Plus」には「光学式手ブレ補正」を搭載。また「iPhone 6」、「iPhone 6 Plus」共に顔検出なども強化されている。

ビデオ機能もフレーム数が旧型は「30fps」だが、新型は「30fpsまたは60fps」と向上している。さらに新型は「映画レベルのビデオ手ブレ補正」となり補正度がアップ。カメラ同様に顔検出も強化された。

あとは無線LAN(Wi-Fi)に「ac」が加わり、さらにはLTEの通信速度も上限が100Mbpsから150Mbpsになった。国内ではどのようになるか未定だが、LTEにより通話品質を向上させる「VoLTE(Voice over LTE)」への対応、データ通信の安定化や高速化のための技術「CA(Carrier Aggregation)」など、注目すべきポイントはある。

これらの点から考えると、「iPhone 5」ユーザーなら買い換えによるメリットを十分実感できそうだ。が、“現状で満足している”「iPhone 5s」ユーザーとなると、これはなかなか難しい。発売されてまだ1年。高い買い物だけに、“新型が出たから買おう!”とは気軽に言えないわけで。しかも、サポート的な面からみても、まだまだ十分現役だ。