エフエム東京と加賀ハイテックは27日、V-Lowマルチメディア放送とFM放送が受信でき、各放送の緊急信号を受信すると自動で起動する防災ラジオ「TAXAN MéoSound VL1」の商品化を発表した。9月1日より受注生産を開始。価格は20,000円以下を目指す。

TAXAN MéoSound VL1

V-Lowマルチメディア放送は、従来VHF帯を使用していたアナログテレビがデジタル化した後の放送周波数帯を使用する移動端末向けの放送で、映像や音声などを配信できる。VHF帯の中でもV-Lowは、従来の1~3チャンネル分に相当するVHF-Low帯域を使用する。

今回商品化する防災ラジオ「TAXAN MéoSound VL1」では、V-Lowマルチメディア放送とFM放送の緊急信号を受信すると、本体のスイッチを切っていても自動的に起動。通常の放送に割り込み、音声で警報音を鳴らしたり、緊急アラームランプが光ったりして警告する。液晶画面には、災害の種類や状況を文字で表示する。

緊急信号は、V-Lowマルチメディア放送やFM放送が地方自治体と協力して発信する。発信時に「TAXAN MéoSound VL1」の端末起動信号を組み込むことで、電源オフでも自動で起動する仕組みだ。

また、本体には、自分の安否や居場所を伝えられる「緊急警報ボタン」や、懐中電灯として使えるLEDライト、防水機能、AC電源・内蔵電池・乾電池の3電源方式など、災害時に役立つ機能も装備する。

「TAXAN MéoSound VL1」の発表に合わせ、エフエム東京は、V-Lowマルチメディア放送を活用した防災情報システムの導入を全国の自治体に働きかけていく。

放送緊急告知イメージ