JVCケンウッドは8月28日、コンパクトコンポーネントシステム「EX-HR11」を発表した。9月17日より、同社のショッピングサイト「ビクターダイレクト」の限定商品として発売する。同サイトでの販売価格は138,000円(税別)。

EX-HR11は、2014年6月に発表した「EX-HR9」をベースにしたモデル。マスタークオリティを目指して「ビクタースタジオ」と共同で音質面でのチューニングが行われている。それ以外の面では、EX-HR9とEX-HR11で機能的な違いはほとんどない。

「EX-HR11」

EX-HR9は、フルレンジのウッドコーンスピーカーと、デジタルアンプNEW「DEUS」を搭載したセンター部から構成されるコンパクトコンポーネントシステム。CD、USB、FMチューナー、外部入力からの音楽再生が可能だ。

EX-HR9とEX-HR11に使用されているウッドコーンユニットは、異方性振動板を採用したφ9cmフルレンジタイプ。ウッドコーンユニットでは、振動板の素材に木を使用しているが、木の振動板は繊維方向に振動が伝わりやすい特性がある。異方性振動板は、振動板の表面に繊維の方向が異なるシートを装着することで、伝搬速度を向上させるもの。EX-HR9とEX-HR11のユニットではチェリー材の薄板シートが使用されている。スピーカーキャビネットはバスレフ型で、素材にはチェリー無垢材が使用されている。

EX-HR11での変更点は4箇所。まずは、スピーカーユニットの上部、フロントバッフルの裏側に配置されている響棒と呼ばれる木製のパーツに、人工熟成処理を実施。透明感のある響きと広い音楽空間を実現している。2つ目は、スピーカーユニットの背後に設置されているウッドブロックの変更。EX-HR9ではメイプル材のウッドブロックが使用されていたが、EX-HR11ではレッドオーク材を採用。形状や取り付け位置を調整することで、低域再生能力を向上させている。

3つ目はボイスコイルの素材の変更。ボイスコイルに4N-OFC(無酸素銅)を使用することで、より透明感をアップさせている。4つ目が、同軸入力端子へのアルミワッシャーの追加。デジタル音声入力のための同軸入力端子に、異種金属であるアルミ素材のワッシャーを使用することで、振動を抑え、解像度の向上を図っている。EX-HR11の主な仕様は下表のとおり。

実用最大出力 50W×2
音声入力端子 アナログ×2/デジタル×2(光×1/同軸×1)
音声出力端子 アナログ×1
そのほかの接続端子 サブウーファー×1/ヘッドホン(ステレオミニ)×1/USB×1
センター部サイズ W280×D289×H115mm
スピーカー部サイズ W120×D246×H161mm
質量 センター部:4.2kg、スピーカー部:2.2kg

なお、ビクターダイレクトでは8月28日より9月16日までの期間、EX-HR11の予約キャンペーンを実施している。キャンペーンの内容は、期間内に予約をした先着50名に、特製のオーディオボードとオリジナルCDをプレゼントするというもの。