じゃ、次はメモリとストレージね……って、のやまっくす!? どこ行った!?



きゃ~! 何これ、電子レンジ?


……じゃなくて、それは3Dプリンタ。


え~なにこれ! 超カワイイ! 「九」着けてるー!


(の、のやまっくすが「つくもたん」に反応するなんて……! 意外と萌え素質あり、なのか……?)


つくもたん……秋葉原界隈では有名な、ツクモのマスコットキャラクター。販促グッズなどに登場する。一見幼い女の子……と思いきや、99cmのオトナバージョンも存在。


おっと、ゴホン。ほら、寄り道しない! メモリは知ってる?


さっき店員さんが、ハードディスクは棚みたいなもので、メモリは机みたいなものって言ってました~!


その通り。ハードディスクはデータを保存するところ、メモリはデータを処理するところ。メモリ選びはまず容量、あとは速度(動作クロック)ね。

容量については、自分がどんなOSを使うのか、どんなCPUを使うのかも注意すること。Windowsでは利用できるメモリ容量が決まっていて、例えば64bit版のWindows 8.1では最大512GBまで認識されるけど、32bit版Windowsだとメモリは最大4GB、実質3GB強までしか認識されないの。


今回は、OSはどうするんですか~?


(あ、OSは知ってるんだ……)


特にこだわりがなければWindows 8.1 Update 64bitにするよ。

店頭で売っているOSは上位版のWindows 8.1 Pro Updateか、通常のWindows 8.1 Updateかのどちらかになるけど、上位版はドライブ暗号化機能やドメイン参加機能などで、個人ユーザーでProを使う積極的な理由はないし。

あ、2つの機能差についてはマイクロソフトの公式サイトに詳しいよ。

動作クロックは、CPUがサポートしているクロックがあるから、メモリを選ぶときは自分が使うCPUが、欲しいメモリのクロックに対応しているかもチェックしてね。


え~っと、今回買ったCPUは、Core i5-4690なんでしたっけ~?


そう! メモリ動作クロックの主流は1600MHzで、今回使うCore i5-4690も1600をサポートしてるね。今自作PCを組むならメモリは4GB~8GBは欲しいところだけど、私達の仕事で使う場合、画像以外に動画を編集することもあるから、容量はできるだけ多い方がいいかな。

CORSAIRのロープロファイル対応メモリ「VENGEANCE LP」の16GB(8GB×2)にするか……。

1600MHz……メモリには、DDR3-1600などと表記されている。DDR3はPC用メモリの規格で、より動作電圧が低く高速な次世代規格「DDR4」も登場しつつある。
ロープロファイル……low profile。他のパーツと干渉なく設置できるよう、高さの低い機器や部品を指す。


メモリの容量って、多ければ多いほど速いんですか~?


いや、使わないメモリの容量を増やしても速くはならないよ。PCの高速化を狙うなら、必要な容量を見極めて買うのが最初の一歩かもね。

ちなみにメモリは同じ容量のメモリを2枚一組で刺す「2枚挿し」が主流なんだけど、これはPCの多くのチップセットに「デュアルチャネル」という機能があるから。同じ規格と容量のメモリを2枚で一つのメモリとして認識することで、データ転送速度が倍になる機能なんだよ。


だから今回買うメモリは8GB×2なんですね。


その通り。さて、ストレージはHDDとSSDの2種類があるんだけど、今回は「ベーシックモデル」なので、手ごろな容量のSSDを1台買って、OS用・データ保存用にまとめて使います!


わたし、SSDはソフトウェアだと思ってました~。SSDも箱なんですね~。


(SSDがソフトウェア……? あ、ソフトの"S"ってイメージか!)


そうだね、両方とも物理的な記憶装置だね。SSDはフラッシュメモリを使った記憶装置なんだよね。可動部品はなくて、データは電気信号で半導体に記録する。HDDと比べて記録速度が速くて、振動や駆動音もないのが特徴。

ノートPCやタブレットに組み込まれていることが多いね。


HDDは磁気ディスクを回転させてデータを記録するドライブ。SSDと比べると、振動や駆動音、発熱があって、データの転送速度も遅い


SSDの方がいいことばっかりじゃないですか! わたし、SSDがいいです~。


と思うでしょ? でも、SSDって高価なの。今のSSDは120GBクラスで価格は7,000円前後からなんだけど、HDDで7,000円出せば、1TBクラスが買えちゃうから。圧倒的にSSDよりHDDの方が安くて容量が大きい


じゃあ、価格と容量で選ぶならHDD、高くても静音やパフォーマンスを重視するならSSDってことですね~。


両方の「いいとこ取り」ができる、OSインストール用のSSDとデータ保存用のHDDを両方組み込んだハイブリッド構成もおすすめなんだけど、まあ今回はベーシックモデルってことで、SSD一本に絞っちゃおう。その分組み立てはシンプルだし、過去のデータを使うことは少ないから、外付けHDDに入れてしまってもいいし。

基本的にSSDは、こだわりのメーカーがなければ容量だけで選んで大丈夫。容量はデータ保存も兼ねるなら最低でも120GBから、できれば256GB~512GBはあった方がいいかな。

今回は値段も1万5,000円強で手ごろなToshiba製の256GBモデル「CSSD-S6T256NHG6Q 256GB SSD」にしよう。


ストレージが足りなくなったら、追加できるのも自作PCの魅力なんですね~!


のやまっくすがちゃんとしたこと言ってる……!

CPUやストレージ、メモリは種類が多い。大きな店舗では値段が一覧表で掲げられてたりする。