デノンは8月15日、7.2chのAVサラウンドレシーバー「AVR-X4100W」を発表した。発売は9月中旬。希望小売価格は150,000円(税別)。

「AVR-X4100W」

高い処理能力を誇るアナログデバイセス製の32bitフローティングポイントDSP「SHARC プロセッサー」を4基搭載することで、最新のサラウンドフォーマット「Dolby Atmos」に対応するAVレシーバー。Dolby Atmosでは、チャンネルベースのサウンドトラックとは独立し、制作者が自在に配置できる音響要素「オブジェクト」を重ね合わせる。

AVR-X4100Wで対応可能なスピーカー配置

サラウンドスピーカーに加えてオーバーヘッドスピーカーを使用することで、頭上も含めた全方位から包み込まれるような音響空間を実現することが可能だ。AVR-X4100Wでは「5.1.2」「5.1.4」「7.1.2」という3パターンのスピーカー配置が可能となっている(5.1.4と7.1.2は外部パワーアンプが必要)。

また、デノンのAVサラウンドの基幹技術「D.D.S.C.-HD」(D.D.S.C.:Dynamic Discrete Surround Circuit)、ハイビット化によるアナログ波形再現技術「AL 24 Processing Plus」、ジッターを極小化する「Denon Link HD」、自動音場補正機能「Audyssey MultEQ XT32」および2台のサブウーファーを個別に補正する「Sub EQ HT」を搭載。

Audyssey MultEQ XT32により、設置環境ごとに異なる音響条件に合わせて補正が行われるとともに、サブウーファー2台を接続した場合にはSub EQ HTが個別に音響条件を測定。各ウーファーに最適な音量、距離の補正、イコライジングを行う。

さらに、4K(Ultra HD)解像度で60pの映像信号の入出力(パススルー)にも対応。SD解像度やHD解像度を入力して3,840×2,160ドット(4K)へのアップスケーリングを行うことも可能となっている。

DLNA 1.5に準拠したネットワークオーディオプレーヤー機能も搭載されており、新たにDSD、AIFFの再生にも対応。AIFF、WAV、FLACは最大192kHz/24bit、Apple Losslessは最大96kHz/24bitまでの再生にも対応する。ネットワーク機能としては、Wi-Fi接続機能やBluetoothにも対応し、AppleのAirPlay機能にも搭載。Bluetoothのバージョンは2.1+EDRで、プロファイルはA2DP、AVRCP、コーデックはSBCのほか高音質なAACに対応する。

背面パネル

定格出力はフロント、サラウンド、サラウンドバックがそれぞれ125W×2、センターが125W(8Ω、20Hz~20kHz、THD 0.05%)、実用最大出力は235W(JEITA:6Ω、1kHz、THD 10%、1ch駆動)、周波数特性は10Hz~100kHzとなっている。HDMI端子は入力8系統/出力3系統で、そのほかの主な接続インタフェースはコンポジット入力×3系統、コンポーネント入力×2系統、コンポジット出力×2系統、コンポーネント出力×1系統だ。LANポートは1基、USB端子を1基ずつ備える。

本体サイズはW434×D379×H167mmで。質量は12.6kg。消費電力は670W、待機電力は通常スタンバイ時が0.1W、CEDスタンバイ時が0.5W、ネットワークスタンバイ機能が2.7Wだ。