パイオニアは7月10日、AVアンプ「SC-LX58」を発表した。発売は9月上旬で、希望小売価格は178,000円(税別)。

「SC-LX58」

SC-LX58は、Class D「ダイレクト エナジーHDアンプ」を搭載した9.2chのAVアンプ。9ch同時駆動時でも、合計720Wのハイパワー出力が可能だ。最大の特徴は、最新のサラウンドフォーマット「Dolby Atmos」に対応する点(ファームウェアのアップデートが必要)。リアルな音の移動を再現することで、臨場感の高いサウンド空間を実現する。

音場調整補正技術「MCACC Pro」を採用しており、各チャンネルの周波数と音圧レベル、さらに時間軸の要素を加えた補正が行われる。低域と高域のズレやチャンネル間の位相特性を補正する「フルバンドフェイズコントロール」も採用されている。

HDMI端子は入力8系統/出力3系統を装備。出力の3系統は、同時出力にも対応している。HDMIは最新のバージョン2.0仕様で、4K/60P映像信号の伝送にも対応している(HDCP 2.2には非対応)。また、SD画質やHD画質の映像を4K相当の高精細画質に引き上げる「4Kアップスケーリング」機能も搭載している。なお、HDMI入力のうち、フロントパネルに装備された1系統は、MHLと兼用となっており、スマートフォンなどとの接続に利用できる。

HDMI以外の入力インタフェースは、映像がコンポーネント×2、コンポジット×2、音声がデジタル×4(光×2/同軸×2)にアナログ×3。出力インタフェースは、映像がコンポーネント×1とコンポジット×1のモニター出力、マルチZone出力端子(コンポーネント×1/HDMI×1)、音声が9.2chプリアウト×1に光デジタル×1、アナログ×1、マルチZone×2となっている。

「SC-LX58」の背面パネル

コントロールアプリケーション「iControlAV5」に対応しており、iPhone/iPod touch/iPadやAndroid端末からリモート操作が可能だ。ネットワーク機能も搭載。AirPlayやDLNA 1.5に対応しているほか、「vTuner」によりインターネットラジオを楽しむこともできる。

音声DACには、ESSテクノロジーの「SABRE 32bit Ultra DAC」(ES9016S)を2個使用。ネットワークやUSBポートから、ハイレゾ音源の再生が可能だ。WAV/FLACは192kHz/24bitまで、DSDは5.6MHzまで対応している(リアのUSBポートでは2.8MHzまで)。日本無線(JRC)と共同開発した新型オペアンプ「NJM4585」も採用されている。音声信号を32bitまで拡張処理する「Hi-bit 32 Audio Processing」機能を搭載しており、ハイレゾ以外のコンテンツでも、微細なニュアンスまで表現することが可能だ。

本体サイズはW435×D441×H185mmで、質量は15.4kg。消費電力は330Wとなっている。