ハイホーが運営するインターネットサービスプロバイダー「hi-ho」が同社通信サービスに対応したSIMカードと7インチのAndroidタブレット「ASUS Fonepad 7 LTE」のセット販売を開始した。

hi-hoの音声通話対応SIMとASUSの7型タブレットのセット販売が、7月1日より開始される

同セット製品の名称は「hi-ho LTE typeD ミニマムスタート with Fonepad 7【LTE】」。下り最大100Mbps/上り最大50MbpsのLTE通信と音声通話を月額2,980円から利用できる点が特徴だ。SIMカードは「音声通話対応」「SMS機能対応」「データ通信専用」の3タイプから選ぶことができる仕様。バンドルチャージは1GB/ 月となっている。

今回、「hi-ho LTE typeD ミニマムスタート with Fonepad 7【LTE】」をいくつかの利用シーンを想定して、使い心地を試してみたので紹介しよう。

ASUS Fonepad 7 LTEの概要

まずは、SIMカードとセットで提供されるAndroidタブレット「ASUS Fonepad 7 LTE」の仕様を紹介しておく。

ディスプレイは7インチ(1280×800ドット)のIPS液晶を採用。OSはAndroid 4.3を搭載する。プロセッサは1.6GHzの「Intel Atom Z2560」、内部ストレージは16GB、メモリは1GB。外部ストレージとしてmicroSDカード/microSDHCカード/microSDXCカードに対応する。バッテリー容量は3,950mAhで、Wi-Fi/ モバイル通信の連続使用時間は約11.5時間。寸法・重量は196.8×120×10.5mm・約333gだ。

サイズは196.8(H)×120(W)×10.5(D)mm、重量は333g。カラーバリエーションはグレーとホワイトの2色で展開する(hi-hoでの取り扱いはホワイトのみ)

機能面では背面に500万画素、前面に120万画素のカメラを搭載。ASUS製の写真編集アプリのほか、セキュリティやメモアプリなどをプリインストールする。大手キャリアの端末には、サービスにひも付けられたアプリが大量に入っており、それが端末の動作を重くしていることがあるが、ASUS Fonepad 7 LTEのプリインアプリは控えめで、個人的には好印象を抱いた。

写真編集アプリのほか、セキュリティアプリ、メモアプリなどをプリインストールする

左サイドには電源ボタン、音量調節ボタン、microSDカードスロットを備える(写真左)。右サイドにはmicroSIMスロットを搭載(写真右)。対応バンドは2.1GHZ、1.8GHZ、800MHz

データ通信速度は? 通話は快適? 実際に使ってみた

それでは、さっそく使い心地を試していこう。まずは文字の打ちやすさ。7インチの大画面とあり、表示される日本語入力キーボードのボタンも面積が広く押しやすい。また、本端末は通信機能としてBluetooth 4.0に対応している。これを利用すれば、無線を利用した物理キーボードによる入力も可能だ。

文字入力の際、ボタンが押しやすかった(写真左)。市販のBluetoothキーボードによる入力にも対応している(写真右)

さらに大画面を生かし、Webの閲覧はもちろん動画の視聴も快適に行える。加えて、デュアルフロントスピーカーを搭載しているので、エンタメコンテンツも思う存分楽しむことができるだろう。

端末の前面にはデュアルフロントスピーカーを搭載している

タブレットの大画面なら、Webの閲覧も快適。動画も思う存分楽しめる

続いて、音声通話も試してみた。実は、これが一番心配だった。相手の声を聞くためにスピーカーに耳を近づけると、口からマイクまでの距離が開いてしまう。これで果たして、しっかり通話できるのだろうか?

音声通話も試してみた。しっかり通話できるのだろうか?

心配は杞憂だった。拍子抜けするくらい、何の問題もなく会話が行えた。通話相手にもこちらの声がしっかり伝わっているとのこと。これなら突然の音声着信にも対応できるだろう。

ただ、"快適に"通話できるのかと問われれば答えづらい(慣れの問題もあるのかも知れない)。これは個人的な意見だが、こちらから電話をかける、いわゆる音声発信をする際にはBluetoothヘッドセットを使うか、3.5mmイヤホンジャックに挿したイヤホンで相手の声を聞きながらマイクに向かってしゃべる、などの通話方法をオススメしたい。なおhi-hoの音声通話対応SIMの通話料は20円/ 30秒だ。

音声発信をする際にはBluetoothヘッドセットを使うと良い(写真左)。音声発信の際は、電話帳アプリやスマートダイヤルアプリなどが利用できる(写真右)

これまで、MVNOを利用したサービスというとITリテラシーに明るい層の「2台目」需要を喚起するものが多かったように思う。しかし、最近ではhi-hoのサービスのように090や080で始まる電話番号で音声発信できる"音声通話対応SIM"に注目が集まっている。本稿で紹介したサービスなら、スマートフォン上級者はもとより、フィーチャーフォンからの乗り換えを考えているライトユーザーの「1台目」需要にも耐えられそうだ。加えて、音声通話を月額2,980円から利用できるという点も大きなメリットだ。実際に製品の使い心地を試してみて、そんな風に感じた。

hi-hoの音声通話対応SIM × ASUSの7型タブレットのセットは、ライトユーザーが1台目として使う利用ケースも十分にありえそうだ