説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「WWDC」でこれからのiPhoneがわかる、ってどういうこと?』という質問に答えます。
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WWDC(World Wide Developer Conference)は、開発者を対象に毎年6月開催されるイベントです。2003年以降はサンフランシスコで開催されており、2013年は世界から約5千人の開発者が参加しました。1枚約16万円という高額なチケットにもかかわらず、受付開始から2分足らずで売り切れるというほどの人気でした。そのためか、2014年は抽選方式に変更されています。
WWDCが注目される理由は、CEOや幹部社員が登壇するキーノートスピーチ(基調講演)にあります。WWDCは本来開発者に向けてAppleの最新テクノロジーを伝えるためのイベントで、Appleのエンジニアも千人近く参加しますが、その内容は秘密保持契約(NDA)で守られ報道できません。基調講演は例外で、そこで発表された新製品/新サービスは世界中のメディアに大きく取りあげられます。
例年のパターンでいうと、基調講演は直近四半期の業績報告から始まり、最新ソフトウェアの紹介に移ります。Appleの主力製品は創業以来パソコン(Mac)でしたから、長年Mac用オペレーションシステム「OS X」が主役級の扱いでしたが、ここ数年は「iOS」に取って代わられています。2012年は「iOS 6」、WWDC 2013は「iSO 7」が発表されましたから、今回のWWDCは次バージョンの「iOS 8」についてなにか発表があるかもしれません。
OSだけではありません。Appleはソフトウェアとハードウェアを一体的に開発する企業ですから、新しいハードウェアを基調講演の場で公開する可能性も大です。iPhone 5とiPhone 5sはWWDCと関係がない9月の発表でしたが、2010年のWWDCでiPhone 4が発表された例もあります。
ほかにも、iCloudに代表されるクラウドサービス、iTunes Storeなどの音楽関連サービスについて、なにか発表されるかもしれません。基調講演はライブストリーミング(生中継)が実施されますから、興味があれば日本時間の6月3日午前2時の少し前にはWEBブラウザをスタンバイしておきましょう。