Windows Phone 8.1とWindows 8.xで同じアプリが動作

開発者向けには、Windows Phone 8や8.1 Update 1よりも、1つのアプリケーションが、Windows Phone 8.1からWindows 8.xで動作する「Universal Windows Apps」のほうが大きな話題だろう。これにより、開発者は1つのアプリをスマートフォン、タブレット、デスクトップ/ノートPC、さらにXbox Oneに提供できるようになる。ユニバーサルウィンドウズアプリは、モダンUI環境のストアアプリだが、今回のWindows Phone 8.1により、スマートフォン側にモダンUI同等の環境が作られ、アプリを実行可能になった。すでにカーネル部分などは、Windows 8.1と共通になっているため、以前から、そうなるだろうとは言われていたが、8.1でようやく実現した機能だ。

Windows Universal Appsは、1つの画面デザインを複数の解像度で実行できるようにデザインできる

開発はビジュアルスタジオの次期バージョンとなるVS 2013で可能で、開発者は、1つの画面デザインを画面サイズに合わせて自動的にレイアウトする方法や、それぞれの画面に最適なレイアウトをあらかじめ用意するなどの方法を選択できる。

Windows Universal Appsは、モダンUI環境で動作するストアアプリの構造となる。このため、既存のストアアプリ開発者は、新たに技術を習得する必要がない

その後、将来のWindowsのデモも行われた。名称などは正式に公開されたわけではなく、画面のみを見せるものだった。まずマイクロソフトの重要なアプリであるOfficeだが、Windows Unibersal Appsになり、基本的にはモダンUI環境で動作するようになるようだ。また、これに合わせ、タッチ操作でも使いやすいようにリボンの部分が変更され、配置されるアイテムがマウス操作を前提にした小さなものではなく、タッチ操作を想定した大きなものに変更される。基調講演では、PowerPointのプロトタイプの動作デモがあった。

Windows Universal Appsとなる次世代のPower Point。リボンなどもタッチ操作向けに構成が変更されるようだ

今度こそ本当に"スタートメニュー"が復活へ

また、次期Windowsでは、ある意味、スタートメニューが「復活」する。スタートメニューは、画面を見た感じ、左側がアプリのリストで右側部分にタイルが配置できるようになるようだ。ストアアプリのうち、タイルによる通知が必要なものをスタートメニューに配置してスタート画面に切り替えることなく、確認することができるようにするようだ。また、ストアアプリをウィンドウとしてデスクトップに表示する機能もある。全体として、デスクトップへの揺り戻しという感じだ。

Update 1の次となる「次世代」Windowsのデスクトップ。スタートメニューにタイルを配置可能で、ストアアプリをウィンドウ内で実行可能になるようだ