筆者は日本でiPhoneが発売された2008年以降、iPhone中心にスマートフォンを利用している。2011年に米国での生活を始め、iPhone 4Sを手に入れ、その使い方は変わらない。それ以前には、2006年からHTCやシャープのWindows Mobile端末、Nokiaの端末をメインに利用していた。現在も、日本や海外で発売されるAndroidやWindows Phoneを試しながら、その動向を探っているところだ。

Androidの面白み

Androidが持つiPhoneにない面白さは、多様性だ。

Appleは毎年確実な進化をユーザーの目に見える形でもたらしているが、デザイン改訂は2年に1度だ。進化の過程を形態やデザインからソフトウエアに向けさせるには十分な速度だが、その割にソフトウエアのデザインは7年目にして初めてiOS 7で一新した点もゆっくりとした進化だった。もっとも、外観のデザイン変更が少ないことは、多くの国で2年に1度のペースで割り引き購入ができる仕組みを前提とすれば、悪くはない。

他方Androidは、Samsungをトップメーカーに、LG、Nokia、Motorolaなどの海外メーカー、そしてこれまで日本でケータイを作ってきたメーカーが端末を作っている。残念ながら日本のメーカーは元気がなく、一般向けで残っているのはソニーとシャープ、富士通、京セラと、海外勢に押されてしまっているが、Androidは、日本だけでなく世界の先進国市場では、「iPhoneではできないこと」をポイントにした端末となっている。

AndroidスマホにはiPhoneにない機能がある。写真は決済機能利用イメージ

例えば、iPhone 5sで800万画素に留まっているカメラ性能はより画素数が高く、画面サイズはより大きく、日本向けにはおサイフケータイ、海外ではNFCといった機能が搭載されており、バッテリーライフなどの機能性での差別化はもちろんだが、持ち物として「iPhoneではない」という演出もある。もちろん開発者やよりカスタマイズしたいユーザーにとっては、「自由さ」という点も大きな魅力と言えるだろう。