「あの記事ね、ショックだったんですよ。なんか、記事の感想の中に『こいつ病気だろ』っていうのがあったらしくて、編集さんからそれを聞いてすごくショックを受けて(笑)。匿名だからってあまりひどいこと言ったら人を傷つけるんだよって、そう書いといてくださいよ」

前回の記事について話を切り出すと、写真家のIさんは身を乗り出すようにして言った。「ショックだ」という言葉とは裏腹の明るい口調ではあったが。

Iさん、どうやら自分では「iPhoneを落として壊すなんて普通のこと」だと思っていたらしく、そんな話を記事にしても反応はゼロだろうと予想していたのだ。それが思いのほか大きな反響があって驚いているという。

「まあでも、あの記事の影響で、自分でも落とすのは良くないなって考えを改めたんですよ。壊すとお金もかかるしね。だからケースを買おうって思い立ったんです」

ついにケースを購入したIさん

前回の記事がきっかけで改心したというIさんは、あの後買ったというiPhoneケースを見せてくれた。パッと見は何の変哲もないごく一般的なものだが、裏返すとかなりしっかりしたフックがついている。なぜこのケースを選んだのか。