OAAについては今年1月初旬に立ち上がったばかりのため不明な部分も多いが、参加メーカーにAudi、GM、Honda、Hyundai、NVIDIAの名前が挙がっており、今後何らかの追加発表が行われるとみられる。気になるのはNVIDIAが入っている点で、おそらくはTegraプロセッサを軸に車載システムやスマートフォンの連携を模索するのではないかと考えられる。
実際、スマートフォンやタブレットでの採用例の減りつつあるTegraは、その売り先として自動車業界に熱い視線を向けつつある。最新のTegra 4やTegra K1は車載向けSoCとしては非常に高性能な部類にあり、車載システムの強化を図る自動車メーカーに従来のエンターテイメントやナビゲーションにとどまらず、空間認識など新しいアプリケーションやさまざまな機能を実現する可能性を秘めている。
その意味では、スマートフォンの機能を車で利用するCarPlayに比べ、OAAはより広い視野での連携を模索している可能性もあるが、まずは手近なスマートフォン連携が主流になるのではないかと考えている。
興味深いのは、自動車メーカーがCarPlayなど1規格だけをサポートするのではなく、複数のプラットフォームサポートを同時に実現するケースがあることだ。例えばCarPlayのローンチメーカーであるMercedes-Benzは、同時にAndroid用のダッシュボードも発表しており、将来的には1つの車種で複数プラットフォームへの同時対応を実現してくる可能性がある。この対応状況についてはForbesのBlogでPhilip Elmer-DeWitt氏がまとめている。現状ではまだCarPlayの対応をうたうメーカーが最も多いようだが、シェアを考えればAndroid対応のモデルも今後は大きく増加することが考えられる。ある意味で、マルチプラットフォームサポートは当然の動きといえるかもしれない。