iPhoneのホーム画面は、そのひとじしんを映しだす"鏡"です。なにが好きなのか、なにを気にしているのかみてとれますし、そのひとの性格までみえてくることもあります。ここでは、女子のiPhoneのホーム画面から、化粧などの外見や男女の恋愛に関する心理に詳しい心理学者であり、大学教員の平松隆円氏が、持ち主の性格や心理、行動をプロファイリングします。本稿を参考にすれば、ホーム画面さえみることができれば、その女子の口説き方までわかるかも!? 今回は23歳の女性Sさんのホーム画面です。

SさんとSさんのiPhoneホーム画面全2枚

Sさん

1枚目

2枚目

プロファイリングと解説

この「iPhoneホーム画面プロファイリング恋愛術」も、おかげさまをもちまして10回目となりました。ありがとうございます。十人十色という言葉がありますが、いままでの女性たちのホームスクリーンは、本当にさまざまでした。もう少し、いろいろな女性たちのホームスクリーンを観察して、いずれ傾向が分析できればとおもっています。

さて、今回の女性のホームスクリーンは2枚です。パッとみた瞬間、あなたも驚かれたのではないでしょうか。どうすれば、こんなにメールがたまるんだろうと。「Gmail」で1,329通、「メール」で2,065通です。

「メール」「Gmail」ともに4桁の未読

そういえば、受信箱の開けていないメールが8千通を超え、娘さんに仕事しているか心配されたという知人がいるんですが、個人的には不思議です。「メール」の場合は、スパムも考えられますが、「Gmail」であれば迷惑メールのフォルダに自動的に振り分けられるはずですよね。よほど、処理できないほどに仕事が忙しいのか、めんどくさがり屋なのか。とりあえず、大事な連絡をするのに、メールだとちょっと心配になってきますよね。ただ、「LINE」については未読がないようなので、連絡はこちらでしたほうがいいのかも。

じつは、ボクの住んでいるバンコクで連絡を取る手段は「LINE」が主流です。学生が授業を休むときはもちろん、社会人でも会社を休みときの連絡が「LINE」だったりするんです。日本人的には、「えっ」って感じですが、慣れてしまうとたしかにメールより「LINE」のほうが早いし、気楽なんですよね。ですので、この女性も連絡無精というわけではないとおもうんです。

それどころか、むしろ几帳面な女性だとおもいます。使用頻度や種類という観点から整理されているフォルダの数々が、それ物語っているのではないでしょうか。カメラ系アプリをphotoというフォルダに収納したり、天気系アプリや乗り換えの交通系アプリ、電源コンセントを借りられる場所を示すアプリをdaily useに収納したり。おそらく本当に使わないアプリをフォルダにまとめて、2枚目のホームスクリーンに配置していたりと、すごい几帳面さがでているのではないでしょうか。

ホーム画面2枚目にのフォルダに細かくアプリを収納

そして、これは壁紙にもあらわれているとおもいます。美味しそうでキュートなドーナッツの壁紙です。甘い物好きなのかなとおもわせるだけではなく、きれいにシンメトリーにドーナッツが配列されている画像ですよね。

デザイン的にはアシンメトリーなほうが面白いわけですが、こういう整理されているものを無意識に選んでしまっているところに、この女性の隠れた部分が垣間みられるのではないでしょうか。メールの未読数だけで、ずぼらなのかなとおもってしまうと、この女性を誤解することになるかもしれません。

平松隆円…化粧心理学者/大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。国際日本文化研究センター講師や京都大学中核機関研究員などを経て、現在はタイ国立チュラロンコーン大学講師。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。よそおいに関する研究で日本文化を解き明かしている。NTV『所さんの目がテン! 』、CX『めざましどようび』、NHK『極める 中越典子の京美人学』など番組出演も多数。主著『化粧にみる日本文化』(水曜社)は関西大学入試問題に採用されるなど、研究者以外にも反響をよんだ。ほかに『黒髪と美女の日本史』(水曜社)など。