また、これらのパケット通信を利用して通話するアプリでは、通話品質や音声の遅延も気になるところだろう。しかし、実際にViber Outを試したところ、Wi-FiやLTEの接続時では、通話品質はとくに問題なく、遅延は少しあるものの会話には支障がない印象だった。とりわけ、Viberは無料通話アプリとしても通話品質に定評があったため、有料通話でも通話品質には期待ができるかもしれない。
Viber Outで電話をかける際は、ダイヤルパッドで電話番号を直接入力するほか、アプリ内の電話帳から相手を選択して通話発信が可能。Viberを利用しているユーザーには"Viber"と表示されており、これまで通り無料通話も利用できる。なお、電話番号を入力する際は、海外のサービスによくありがちな、日本の国番号の"+81"を付けたり、最初の"0"を除くといった手間は不要で、国内の電話番号をそのまま入力して発信することができる。
一点、気をつけたいのは、相手への番号通知に関してだ。Viber Outで携帯電話宛に通話発信した場合、相手のキャリアによっては、自分の番号が非通知となることがある。また、番号通知される場合でも、スマートフォンの電話番号がそのまま通知されるのではなく、「8190……」という国番号を付け、最初の"0"を除いた国際電話番号の形式で通知されるケースがある。そのため、携帯電話などにかける際は注意が必要だ。
また、先述の通り、初回の登録時には、端末の電話帳データをViberのサーバーに送信するため、まだViberを利用していない人は留意していただきたい。電話帳内のViberを利用している人を探し、無料通話を可能にするもので、他の無料通話アプリでも同様の仕組みとなっているが、とくにViberの場合、初回にユーザーの同意を得るLINEなどとは異なり、ユーザーの同意なく電話帳データが送信される。そのことに不審を感じるようであれば、利用を控えたほうがよいだろう。
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無料通話アプリのViberの新機能であるViber Outについて紹介してきた。固定・携帯電話宛に格安の通話料で電話をかけられ、国内のIP電話サービスよりも軒並み通話料が安いのが特長だ。また、App StoreやGoogle Playで少額からチャージできるのも手軽と言える。通話品質や遅延なども問題なく、IP電話アプリに対抗し得る存在だが、相手への番号通知が非通知となるケースがあることなどに注意が必要だ。これらのメリット、デメリットを踏まえた上で、賢く通話料を節約する方法のひとつとして、Viber Outを検討してみてはいかがだろうか。
(記事提供:AndroWire編集部)