Ericssonは11日(現地時間)、世界の携帯電話市場に関する調査をまとめた「Mobility Report」を発表した。2013年から2019年までに、スマートフォンによるトラフィックが約10倍になり、世界人口の65%がLTEでカバーされるなど、携帯市場の未来予測がまとめられている。

Mobility Reportによると、世界の携帯電話契約数は2019年までに93億人を突破し、その約60%がスマートフォンの契約になるという。同社戦略担当兼副社長のDouglas Gilstraは「スマートフォンの契約数は驚異的なペースで加速し続けている」としており、具体的な数字として「スマートフォンの契約数は、10億人を突破するまでに5年かかったが、それから2年足らずで20億を達成し、2019年までには現在の3倍になるだろう」とコメントした。

スマートフォンの契約数を予測した図。着実に増加をすすめ、2019年には現在の約3倍になるという

こうした急激な契約数の増加により、スマートフォンによるトラフィックは2019年までに10エクサバイトに達し、この数字は現在の約10倍にあたるという。2019年のトラフィック予想をみると、2013年と比べて、ビデオによるトラフィックが半数以上に増加。一方で、ソーシャルネットワークによるトラフィックは2013年と同様に10%前後となっている。

スマートフォンによるトラフィックの増加を予測した図。2019年には、現在の約10倍となる10エクサバイトに達するという

また、トラフィックの増加により、ネットワークの強化も加速。2019年までに世界人口の約90%がWCDMA/HSPA(3G回線)で、約65%がLTEでカバーされるという。

2013年と2019年のトラフィックを比較した図。内訳をみると、2019年ではビデオが半数を占める

世界のネットワークを表した図。2019年には世界人口の約65%がLTEでカバーされるという