ドコモが注力する新サービスは「dマーケット」だけではない。2013年12月には、手首につけて歩数や睡眠データなどを計測する「ムーヴバンド」を使って健康管理を行うサービス「からだの時計」を開始してヘルスケア分野へも進出する。

「からだの時計」でヘルスケア分野に進出

これらの新サービスに向けた取り組みとして、加藤社長は「Strong」という言葉をキーワードとして挙げている。「Strong」とはすなわち、ドコモが自信を持って提供する強靭なネットワークのことだ。

現在、NTTドコモは2GHz帯、800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯の4つの周波数「クアッドバンド」を利用しており、受信時最大150Mbpsサービスについても東名阪エリアで順次提供を進めていくとしている。これは、2013年12月には山手線全駅にて利用可能になる見込みだという。

150Mbpsサービスは従来の周波数帯よりも圧倒的に速い

発表会後の囲み取材では先月発売されたiPhoneについての質問が多数飛び出した。既報の通り、NTTドコモは9月の純減が過去最大となっており、iPhone効果があまり出ていないように見える。これについて加藤社長は「iPhoneの効果が期待はずれということではない」と否定し、「10月については対前月、対前年比で見ているが、改善している」と述べた。

また、iPhoneの供給が十分でない点については「お詫び申し上げたい」とし、「実は全国に約2400あるショップのすべてで扱っているわけではない。十分に供給できておらず、予約という形をとらざるをえない状況だ。改善していきたい」とコメント。いつ頃、潤沢に供給できるのかという質問に対しては「一概にいえない。現時点では潤沢とはいえないが、推移を注意深く見守りたい」と述べるに留まった。

また、キャリアメールである「ドコモメール」の提供が10月1日になってしまったことをもう一つの反省点として挙げ、「買い控えを促進してしまった面もあるかも」と分析した。

2013年夏モデル時に行っていた"2トップ"戦略から方向転換した点については、「失敗というわけではない」と明言し、「今回、ドコモの顔となる機種は全機種である」と機種別に差をつけない方針を示した。

(記事提供: AndroWire編集部)