機能対決その2 Windowsの内容とベンチマーク

インストールされたWindowsの性能はどれくらい出ているだろうか。それぞれベンチマークソフトをインストールして実力を確認してみることにした。テスト環境はMacBook Pro Retina 15インチ(2.3GHz Intel Core i7/8GB RAM)。それぞれデスクトップサイズを1440×900にし、8コア 1GB RAMの設定で行っている。

使い勝手はWindowsそのもので快適

インストールされたVMの使い勝手を確認してみた。ともにWindows 7 Home Premiumをインストールしてみたが、Mac OS上で動いているとは思えないほど処理能力も高く快適だ。以前のバージョンではMacとWindowsのキーボードの違いなど問題もあったが現在ではそれらも解消されており、日本語キーボードのMacBookならそのまま利用することができるだろう。

画面サイズはOSのウインドウの大きさをそのまま反映するので中途半端な画面でも表示できる。ただ画面の解像度を使って設定する方が、縦横比などが正しくなるのでオススメ。もちろんフルスクリーンモードにすれば、WindowsとMac OSをそのまま切り替えて使っているような使い勝手で、両OSを使う人にとってはとても便利だ。

ネットワークの設定やユーザー設定もする必要はない。またMac OSのウインドウを閉じる選択をするとサスペンド状態で保存される。とにかくインストールだけでフル機能が使えるようになるというのはとても便利と言えるだろう。

フルウインドウ表示にすればMac OSとWindowsをスワイプで切り替えて使えるようになる

Mac OSでウインドウを閉じる(⌘+wまたは赤ボタンクリック)とサスペンド状態で保存され、再開時にはスリープから復帰したようにその状態から利用を再開できる

数値には違いあり しかし実力は変わらず

「CrystalMark」というWindows用のベンチマークソフトでそれぞれ数値測定を行った。CPUの数値はFusion(右)が圧倒的なのだが、グラフィックス性能ではParallels(左)が圧勝。OpenGLでは10倍の数値差が出ている

「しかし実際にゲームを実行するためのベンチマークソフトを使うと数値にほとんど差が見られないことがわかる。ハードウェア系のベンチマークはVMではうまく動作しないことがあるようだ(左がParallelsで、右がFusion)

気になるベンチマークテストの結果は上の通り。まず最初のベンチマークソフトでの数値測定ではFusionが圧勝している。CPUやFPUの数値などが非常に高いのがその理由で、反面下3つのグラフィック関連の計測ではParallelsに負けている。

しかし実際にオンラインのゲームソフトのデモベンチソフトを走らせてみると、どちらもほぼ同じ数値が出た。このことから類推できるのは、VMソフトに関してはハードウェア系のテストの数字はあまり信頼できないということだろう。実際にやってみたいゲームなどがある場合は、まずデモソフトがあればそれを動かしてみて実際にどのように動くかを確認してみることをお勧めする。

  • 【結果】 インストールしたWindowsは面倒な手間もなくどちらもそのまま利用できる。トラックパッドの設定やキーボードの設定も必要ないのはとても便利だ。ゲーム関連ではMacの性能の違いはあるものの、ドラクエオンラインが「とても快適」にプレイできる程度にはグラフィック性能も高いようだ。