機能対決その1 OSのインストール

それではそれぞれのソフトを比較していこう。やはり気になるのはOSのインストールだろう。ここではMacBook Pro Retina 15インチ(2.3GHz Intel Core i7/8GB RAM)に外付けDVDを付けた状態で、Windows 7をインストールしてみた。

さまざまな方法でVMを作成するParallels

基本的にどちらのソフトもOSのインストールについての手順は変わらないと言っていいだろう。新規仮想マシンの追加をすると、何をインストールするかを選び、動作モードなどを選択する。インストール時間はWindows 7 Home Premiumで16分30秒前後でどちらもほぼ同じ時間だった。

Parallelsの新規VM作成画面ではDVDからのインストールの他に既存のPCからWindowsをしたり、ChromeやAndroidなど一部のOSをダウンロードして作成することができる。Mac内の復元パーティションにあるOS Xをインストールすることも可能だ。

Parallelsの新規VM作成画面。DVDやイメージから作ったり、ダウンロードしてVMマシンを作成できる

DVDから作成を選択すると、プロダクトキーを先に入力する必要がある

Macとの統合を選択する。Macライクにした場合、WindowsのソフトがMacのソフトのようにウインドウで実行できる。PCライクの場合はWindows OSがひとつのウインドウで表示される

「PCからWindowsを移行」を選ぶと現在使用中のWindowsマシンから専用USBケーブルやネットワーク経由などでWindows環境を丸ごと転送して使用可能だ

インストール方法はほぼ同じFusion

Fusionの場合も基本的なインストール方法は変わらない。仮想マシンライブラリ画面で+ボタンをクリックして新規を選べば、DVDなどを自動的に検知してアシスタントが設定を開始。アカウント名、パスワード、プロダクトキーを入れ、こちらもシームレスモードか分離モードを選ぶ。

その他のOSも「仮想マシンアプライアンスのダウンロード」を選んでVMware社のサイトから検索してダウンロードし、インストールが可能だ。

仮想マシンライブラリから[新規…]を選んでインストールを開始する

マウントされているOSのディスクを自動的に認識してアシスタントが設定を行う

アカウント名、パスワード、プロダクトキー、バージョンなどを選ぶ

Parallelsと同じくWindowsのソフトがMacのソフトのようにウインドウで実行できるシームレスモードかWindows OSがひとつのウインドウで表示される分離モードを選ぶ

仮想マシンアプライアンスのダウンロードを選ぶとVMware社のサイトが表示される。linuxなどのFusion用に最適化されたOSをダウンロードしてインストール可能だ

インストール中は何もする必要はない。自動的にユーザー設定や最適化が行われ、何度か再起動のあとでOSが起動してインストールが完了する。必要に応じてWindowsのアップデートを行おう。

インストール時にはOS分のイメージファイルのようなものが自動的に作られ、以後ソフトをインストールしたりするたびにファイルのサイズが大きくなっていく。何も入っていない状態でのふたつのソフトのWindows 7のファイルサイズは5.6GB程度とこれもほぼ同じ程度だった。

ParallelsのVMファイルはデフォルトでは書類フォルダの中の[Parallels]フォルダに作られる

Fusionも書類フォルダの中の[仮想マシン]フォルダに作られる。ファイルサイズはほぼ同じだ

インストールされたVMに関する設定は、それぞれ「仮想マシンの設定」からプロセッサの割り当てやハードウェアの有無などを指定する。これらはVMが実行中、あるいはレジューム中には変更できないため、一度シャットダウンしてから行う必要がある。

ParallelsのVM設定パネル。CPUの数やメモリ割り当て、ハードウェアの指定などを行う

FusionのVM設定パネル。Macのシステム環境設定的で分かりやすい

Bootcampからの呼び出しが可能

今回のテストでは行わなかったが、どちらのVMソフトでもBootcamp(Macの別パーティション上にWindowsをインストールして、起動ディスクを切り替えてOSを変更する機能)パーティションをVMマシンとして利用可能だ。またParallels、FusionのそれぞれのVMイメージをインポートで読み込んで使用することもできる。

  • 【結果】 どちらのソフトもインストールが簡単でほぼ何もしなくてもWindowsが動く状態までインストール可能だ。VMの機能、性能はVM設定で変更が可能だ。