キヤノンのデジタル一眼「EOS」シリーズの中でも最小・最軽量のモデル「EOS Kiss X7」を使ってみた。ミレーレスカメラに迫るほど小さくて軽いボディながら、一眼レフならではの光学ファインダーと高速AFによって快適な撮影が楽しめるカメラだ。その実写レビューをお伝えしよう。

キヤノン「EOS Kiss X7」

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実機を手にしてまず感心するのは、ボディの小ささと軽さだ。内部のメイン基盤やシャッターユニット、CMOSパッケージなどの設計を見直すことで、2012年発売のモデル「EOS Kiss X6i」に比べて約25%のコンパクト化を実現。男性の大きな手なら、その中に隠れるくらいのサイズであり、ボディのみを上着のポケットに入れることも可能だ。

本体のみの質量は約370gで、バッテリーを含めたボディ質量は約407g。同社のミラーレスカメラ「EOS M」の約298gに比べると100g以上重いものの、ファインダーを装備した他社の中級以上のミラーレスとの比較なら、いい勝負である。同社によると、APS-Cサイズ相当のセンサーを搭載したデジタル一眼レフでは世界最小・最軽量とのこと。

パンケーキレンズ「EF40mm F2.8 STM」を付けると小型・軽量さがいっそう際立つ

バッテリーには「EOS M」と共通の「LP-E12」を採用。CIPA準拠の電池寿命は約380枚

デザイン的には、これまでの「EOS Kiss」シリーズの特徴であるラウンド形状を受け継ぎつつ、グリップまわりや背面のボタン類などを大きく改良。背面ボタンのレイアウトも一新している。以前のモデルでも小ぶりで引き締まった印象はあったが、それがさらに凝縮され、いっそう高密度なスタイリングに生まれ変わっている。

自動・手動ポップアップ式のストロボを内蔵。ガイドナンバーは約9.4となる

ファインダー上部にアイセンサーを装備。目を近付けると液晶表示がオフになる

キヤノンEFマウントを採用。豊富なEFレンズおよびEF-Sレンズを使用できる

シンプルに整理された背面の操作ボタン類。液晶には各種の撮影情報が表示される

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