ボディ天面の電源スイッチを入れると約0.1秒で素早く起動し、撮影スタンバイの状態になる。ファインダーには、倍率0.87倍で視野率95%のペンタダハミラーを採用。仕様自体は標準的だが、実際の表示は非常に明るくクリアで、エントリークラスの一眼レフの中では比較的見やすいファインダーといえる。

AFには、中央クロス測距を含む9点の位相差AFセンサーを搭載する。今回は主にダブルズームキットに付属する標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」と望遠ズーム「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」を利用したが、どちらのレンズでもスムーズに作動するAF性能を確認できた。多少薄暗いシーンや動きの速い被写体に対しても素早くピントが合う。

天面には電源スイッチのほか、モードダイヤル、ISO感度設定ボタン、マイクなどを搭載

ファインダーの横に、ライブビュー撮影/動画撮影ボタンを装備する

液晶モニターには、約104万ドットのワイド3.0型TFTを装備。ボディ背面のライブビュー撮影ボタンを押すと、ファインダーが閉じて液晶モニタにライブビューが表示される。ライブビュー時のAFには、位相差AFとコントラストAFを組み合わせた「ハイブリッドCMOS AF II」を採用。ファインダー撮影時の位相差AFに比べると速度は見劣りするものの、新たに測距範囲を広げたことやキットレンズを改良したことで、従来モデルに比べればライブビュー時のAFの実用性はかなり高まっている。

特に、フォーカスレンズの駆動にSTM(ステッピングモーター)を採用した標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」使用時は、ライブビューでも実用的なAF速度が味わえる。高速AFをうたう他社のミラーレスカメラには及ばないものの、これまでのEOSのライブビュー時のAFに比べると、ストレスを感じることは少なくなった。なお、STM対応のEFレンズならすべてAFが快適というわけでなく、STMレンズの中でも、リードスクリュータイプではなくギアタイプを採用した「40mm F2.8 STM」の場合は、ライブビュー時のAFはあまり速くない。

ライブビューの設定メニュー。常時ピントを合わせ続けるコンティニュアスAFなどを設定できる

レンズ光学補正では、周辺光量補正と色収差補正が可能。色収差補正をオンにすると連続撮影可能枚数が減る

背面のSETボタンには、調光補正やメニュー表示、ISO感度などを割り当てることができる

次ページ: ミラーの振動や作動音を抑えつつ連続撮影ができる