VAIO Pro 11にとって、薄さ軽さと並ぶ重要なテーマに「キーボードの操作感の追求」がある。快適なタイピングにはキーピッチ、キーストローク、抵抗感、ボディの剛性(底突き)といった要素が大切になってくる。その点、VAIO Pro 11のキーピッチは17mm、キーストロークは1.4mmと十分に確保されている。

キーピッチは17mm、キーストロークは1.4mm

そして、VAIO Pro 11の厚みはパームレスト手前(液晶開状態)でわずか13.2mm。パームレストに手を預けても手首が浮く感じはほとんどない。さらにパームレスト部分はアルミで製造されているため触感も良好だ。キーをグッと押すとさすがにボディがたわむが、これは天板後部がスタンド代わりになってボディ底面を持ち上げ、全体に傾斜をつける設計によるものでもある。別売のシートバッテリを底面に装着することで、剛性感を改善することもできる。

液晶を最大限に展開した状態。本体が液晶のヒンジ部で持ち上げられていることがわかる

中央部に微妙な凹みを設けた指の収まりのよいキーボード

バックライトも装備。出張時に重宝する

パッドの縦横比はクレジットカードとほぼ同じ。実はここにNFCが組み込まれている。これを使ったVAIOらしいソリューションを期待したい

ディスプレイは11.6型フルHD液晶。同社の「BRAVIA」にも採用された高輝度・広色域の「トリルミナスディスプレイ」だ。画質の印象は「華やか」という言葉がぴったりくる。VAIOファンとしてはWQHD(2,560×1,440ドット)の選択肢もほしかったところだが、バランスを考慮するとこれが現在の最適解なのだろう。

11.6型フルHD液晶は色域の広い「トリルミナスディスプレイ」。その特性を上手く活かした画質だ。IPSなので視野角も広い

今回のレビュー機はタッチパネル搭載モデルの「SVP11219CJB」。タッチ操作時の画面の揺れを軽減するため、ディスプレイの開き(角度)によって、ヒンジのトルクを変えているというこだわりが隠されている。なお、タッチパネル搭載モデルにはシルバーのボディカラーも用意されているが、タッチパネル非搭載モデルはブラックのみとなる。

完全閉状態から109度までは軽く開く。そこから先は徐々にトルクが上昇し129度で最大トルクに達する

スピーカーは液晶ヒンジの内側に隠れるように配置。スピーカーグリルから液晶に反射させて耳に入るような設計だ

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