「小さなころから本当に忘れ物は多いんですよね。持ったつもりでも肝心なものが入っていなかったりするし。この前はモンゴルの駐屯地に行って撮影仕事のついでに銃を撃たせてもらったんですが、日が暮れてきたからジープで帰路についたら、途中で隣にいた人が『あれっ、カメラは?』って言うんですよ。それで気づいたんだけど、塹壕の上に置き忘れてたんですよね(笑)。一眼レフカメラを忘れてしまうくらいだから、iPhoneは小さすぎてそりゃ忘れますよ。あと色が黒いのも目立たないからよくないですね」

しかし、その黒を選択したのはIさん自身である。

「次のiPhoneにはカラビナフックがつけられるようなギミックを期待したいですね。それか、ネックストラップをつけて胸ポケットに入れたいです」

新型iPhoneへの絶対に実現しないだろう願いを口にするIさんの話を聞きながら、ふと出てきた疑問をぶつけてみた。

――iPhoneをいつも入れておく場所、決めてます?

「いや、特に。胸ポケットだったり、ジーンズのポケットだったり、ジャケットのポケットだったり、手に持ったまま寝てたり……」

「カメラマンだから物を落とすのは仕方ないんですよ」と独自の理論を展開するIさん

それだ。

IさんがiPhoneを落とす原因は、結局のところ、"iPhoneの場所が毎回バラバラなせいで、そこに入れていることを忘れてしまう"からなのだ。あらかじめ定位置を決めて習慣づけてしまえば、忘れることも落とすこともなくなるのではないだろうか。

もちろん、同時に「液晶画面を保護シートで守る」「ケースをつける」といった"落ちたときの対策"も有効である。事実、Iさん自身、iPhone 4は2回修理に出しているが、iPhone5にしてからはシートのおかげで液晶が無事なのだから。

当たり前といえば当たり前の結論になってしまったが、iPhoneを壊さないように使うためには、何よりもまずiPhoneの存在を常に頭の片隅にとどめておくことが大事なのである。