NTTドコモが15日に開催した2013夏モデルの新商品・新サービス発表会では、加藤社長が登壇し、スマートフォン・タブレットの新製品11機種のほか、「ドコモサービスパック」などの新サービス、LINEとの協業などを発表した。また、発表会には同社のCMに登場する渡辺謙さん、石原さとみさん、松坂桃李さん、橋本愛さんが出席し、渡辺さんが出演する新CMのお披露目も行われた。新CMは、「Strong. 」をキャッチフレーズに、LTEサービス「Xi」をアピールしたもので、ドコモのネットワーク拡充への意気込みを感じられる内容となっている。

16日から放映が開始されたドコモの新CM「Strong.」篇

発表会で披露されたのは、「Strong.」篇と題されたドコモのテレビCMの新シリーズ。その第1弾となるCMは16日から全国エリアで放映開始されており、内容は渡辺謙さんの顔がアップで映し出され、強いLTEを実現するというドコモの決意や、そのために取り組んでいることなどを力強く語るというものになっている。同CMは、カナダのバンクーバーの街角で撮影されたとのことで、モノクロフィルムが使われていることや、渡辺さんの表情がメインとなっていることが、シンプルかつ率直な印象を与える。

また、発表会では別バージョンのCMも披露された。こちらは、渡辺謙さんがサッカー日本代表の本田圭佑選手と共演しているもの。ベッドで寝ている本田選手の枕元に、スマートフォン役の渡辺さんが登場し、笛を吹くなどの賑やかな起こし方で目覚めさせるという内容になっており、今後放映が開始される予定。

発表会で披露された別バージョンのCM。渡辺謙さんとサッカーの本田圭佑選手が共演している

このように、「Strong.」をキャッチフレーズにXiサービスのCMを開始したドコモだが、発表会でも同社の加藤社長より、Xiのエリア拡大・高速化についての説明が行われた。Xiのエリア拡大については、予定を1年前倒しして進める予定で、2012年度末には24400局だったXiの基地局数を、2013年度末には50000局まで倍増させる計画だ。

NTTドコモでは、Xiのエリア拡大について予定を1年前倒しして進める計画

Xiの高速化については、2013年6月末までに112.5Mbps対応エリア数を52都市(2012年12月現在)から100都市以上に拡大。また、75Mbps対応基地局数についても10000局(同)から15000局以上に拡大する。さらには、2013年度内に、東名阪の大都市でも受信時最大150Mbpsの高速通信サービスを提供予定としている。

112.5Mbps対応エリア数を100都市以上に、75Mbps対応基地局を15000局以上に拡大

2013年度内に、ドコモは受信時最大150Mbpsの高速通信サービスを提供予定

また、発表会ではXi通信継続率という指標も公開された。これは、山手線や大阪環状線で一周する際に、通信がどのくらい継続するかというもので、山手線、大阪環状線ともに約97%を記録したという。加藤社長は「ネットワークは生きもの。ドコモでは、お客さまから一番つながる・使えると実感していただけるようなサービスを提供していけるよう、全社をあげて取り組んでいく」と語った。

ドコモのツートップである「GALAXY S4 SC-04E」と「Xperia A SO-04E」も、Xiのエリア拡大・高速化とあわせてアピールされた

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16日から全国エリアで放映開始となったCMのお披露目に加え、Xiのエリア拡大・高速化について説明が行われるなど、今回のドコモの発表会では、通信ネットワークを拡充させることへの同社の意気込みが感じられた。また、新製品紹介では、「ドコモのツートップ」として、サムスン製「GALAXY S4 SC-04E」とソニー製「Xperia A SO-04E」の2機種の訴求が行われた。

いずれも世界的に人気のスマートフォンシリーズの最新機種を日本仕様にカスタマイズしたモデルであり、割引によって購入しやすくなっている。Xiの「力強い」通信ネットワークに加えて、最先端のハイスペック端末を提供することで、ユーザーに快適にスマートフォンを使ってほしいという思いが読み取れるだろう。LTEの「強さ」という概念を打ち出した、ドコモの今後の取り組みに注目だ。