日本ヒューレット・パッカードは8日、液晶ディスプレイが回転するタイプの11.6型コンバーチブルPC「HP EliteBook Revolve 810」を発表した。直販サイト「HP Directplus」のみで販売し、スペックなどの違いで3モデルを用意。5月下旬より発売し、価格は155,400円より。

「HP EliteBook Revolve 810」

同社が「Hero Product」と呼ぶ企業向け製品の第3弾。第1弾は14型Ultrabook「HP EliteBook Folio 9470m」、第2弾は10.1型タブレット「HP ElitePad 900」だ。

今回の「HP EliteBook Revolve 810」は、OSとしてWindows 8に加えて、Windows 7もサポートしている。企業において、まずはWindows 7で導入し、将来的にWindows 8へ更新というスキームを考慮。直販モデルのOSとしても、Windows 8 Pro 64bit版モデルとWindows 7 Professional 64bit版モデル(Windows 8 Proからのダウングレード権を使用)が用意されている。

本体の変形機構は、液晶ディスプレイのひんじ部分が回転。基本的にはクラムシェル型のノートPCスタイルだが、液晶ディスプレイを開いて・回して・閉じることで、タブレットスタイルで利用できる。バッテリ駆動時間は最大8時間となっており、着脱式のバッテリパックなので予備を用意しておくことも可能。本体サイズはW212×D285×H22~25mm、重量は約1.4kgと、11.6型コンバーチブルPCとしては比較的軽量な本体を実現している。

セキュリティ面でも付加価値の高いサービスを提供。本体を紛失した場合などに、位置検索、ロック、データ消去といった遠隔操作を行う「MDMサービス(4年間)」が標準で添付される。その他、TPM 1.2チップ、トータルマネジメントツール「HP Client Security」などを装備。

外観では、頑丈で美しいオールマグネシウムボディや、液晶ディスプレイのガラス面に高耐久性の「Corning Gorilla Glass 2」を採用した。115,000時間にもおよぶ品質テストを通過し、米軍調達基準の「MIL-STD-810G」もパスしている。

リリース当初のラインナップは3モデルで、CPU、OS、リカバリメディア付属の有無によって分かれる。CTOには対応していないが、スペックなどでバリエーションが増える可能性はあるという。

CPU OS リカバリメディア 価格
Intel Core i3-3227U(1.9GHz) Windows 7 Professional 64bit版 あり 155,400円
Intel Core i5-3437U(1.9GHz) Windows 7 Professional 64bit版 あり 176,400円
Intel Core i5-3437U(1.9GHz) Windows 8 Pro なし 176,400円

その他の仕様は共通で、チップセットがMobile Intel QM77 Express、メモリがDDR3-1600 4GB(オンボード、最大12GB)、ストレージが128GB mSATA3.0 SSD、グラフィックスはIntel HD Graphics 4000(CPU内蔵)。光学ドライブは搭載せず、オプションの外付け型DVDスーパーマルチドライブを用意。

主なインタフェースは、92万画素720p Webカメラ、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T対応有線LAN(Intel 82579LM)、IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN(Intel Centrino Advanced-N 6235、アンテナ数は送信×2/受信×2)、Bluetooth 4.0+EDR、MicroSDカードスロット、USB 3.0×2(うち1基はパワーオフUSB充電対応)、ヘッドホン出力/マイク入力コンボポート×1、DisplayPort 1.1a×1、NFCリーダー、加速度センサー、ジャイロセンサー、デジタルコンパスなど。

Webカメラを活用するソフトとして「HP Pagelift」がプリインストールされる。会議のホワイトボードやプロジェクタースクリーンを撮影し、自動でカラー補整や台形補整を行って保存する。

11.6型の液晶ディスプレイは光沢タイプで、解像度は1,366×768ドット、輝度は400cd/平方メートル。マルチタッチに対応し、周辺光センサーを備える。

また、オプションのスリムドッキングステーションを利用することで、インタフェース類を追加できる。スリムドッキングステーションのインタフェース類は、D-Sub×1、DisplayPort×1、USB 3.0×4(うち1基はパワーオフUSB充電対応)、オーディオ入出力。

スリムドッキングステーション用のコネクタ

スリムドッキングステーションを取り付けたところ

背面のインタフェース類