最大約8時間の連続通信をはじめとする長寿命バッテリ
AtermWM3800Rのバッテリ駆動時間は、連続通信状態で最大約8時間となっている。本体がウェイティングモード(WiMAX通信オフ・Wi-Fi通信オン)の場合は待機状態となり、最大で約20時間の駆動だ。これだけのスタミナなら、朝に家を出てから夕方・夜に帰宅するまで、バッテリ切れを心配することはないだろう。WiMAX(WAN側)とWi-Fi(LAN側)を常に通信状態で使う場合は、丸一日を持たせるのは厳しいが、そのような使い方は少ないはずだ。
WiMAXとWi-Fiが両方ともオフの場合は「休止状態」となり、最大で約250時間も待機状態を持続できる。つまり、フル充電後に電源をオフにしたり、休止状態にした場合、10日後でも再充電なしで起動できるということだ。
休止状態からの復帰が速い点も魅力。電源ボタンを2秒以上長押しすると、約6秒で復帰してWiMAX通信を再開する(インターネットにつながる)。再接続までにイライラさせられることもない。
AtermWM3600R | AtermWM3800R | |
バッテリ容量 | 2,500mAh | 2,000mAh |
最大連続通信 | 約10時間 | 約8時間 |
最大連続待受 | 約25時間 | 約20時間 |
休止状態での最大待機 | 約170時間 | 約250時間 |
フットプリント | 66.5平方cm | 46.6平方cm |
体積 | 約85cc | 約60cc |
重量 | 約110g | 約80g |
ただ、純粋なバッテリ駆動時間については、旧モデルのAtermWM3600Rが上回っている部分もある。AtermWM3600Rは、連続通信で最大約10時間、連続待受(ウェイティングモード)が最大約25時間と、AtermWM3800Rより長い。これはAtermWM3600Rのバッテリ容量が2,500mAhであるのに対し、AtermWM3800Rでは2,000mAhと20%減っているためだ。連続駆動時間が短くなっているのは残念だが、休止状態での連続待機時間はAtermWM3800Rのほうが長い。AtermWM3800Rは休止状態からの復帰が速いので、積極的に休止状態を使うべきだ。
バッテリ関係では、満充電によるバッテリ劣化を抑える「ロングライフ充電」機能を搭載している。多くのモバイル機器で利用されているリチウムイオンバッテリは、満充電を繰り返すことでバッテリ劣化が速まり、駆動時間が短くなっていく。しかし「ロングライフ充電」機能を搭載したAtermWM3800Rでは、満充電の約70%まで充電が行われると自動的に充電を停止し、バッテリへの負担を減らせるのだ。より長く使いたい人とって、ありがたい機能である。こうした「満充電の7割~8割」で充電を止める機能は、最近のノートPCでも多く採用されているので、イメージしやすいのではないだろうか。
充電は付属のACアダプタを使うのが基本だが、PCのUSBポートからのUSB給電にも対応している。このとき、PCとAtermWM3800RをWi-Fi(無線LAN)接続せずに、WiMAX通信を行うことが可能だ。Windows Vista / 7 / 8、Mac OS X 10.5~10.8ならば、ドライバのインストールもいらない(Windows XPでは、AtermWM3800Rの付属CDからinfファイルのインストールが必要)。
また、市販のモバイルバッテリなども利用可能だが、正式にサポートされているのはパナソニックのモバイルバッテリのみだ(QE-PLシリーズなど)。モバイルバッテリはスマートフォンも充電できるので、万が一に備えて1つは常備・携帯しておきたい。
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