LINEが大ブレイクを果たした2012年は、カカオトークの本格展開とcommの新規参入もあり、無料通話&チャットアプリが一気に花開いた年だった。

現状のシェアではLINEが大きくリードしているものの、カカオトークとcommも積極的なプロモーションを行なうなど猛追しており、戦いはむしろこれからという印象だ。この業界の変化のスピードを考えれば、各社共に2013年が正念場を迎えることは間違いないだろう。

そんな企業側の事情はさておき、ユーザーサイドとして気になるのはただ一つだけ。

「主だったアプリが3つあるのはわかった。で、結局どれを使えばいいの?」

……ということだ。

各アプリは何がどう違うのか?

本稿では、これから無料通話&チャットアプリを始めてみたいと思っているユーザーに向けて、LINEとcommとカカオトークがそれぞれどう違うのか、それぞれどんな人にオススメなのかをアドバイスしていこうと思う。

ユーザー数から選ぶ

この手のサービスを始めるにあたってまず重要なのはユーザー数だ。当たり前だが、ユーザー数が多いアプリの方が知り合いがやっている可能性が高く、長期的にも生き残りやすいといえる。

その点でいえば、圧倒的にシェアをとっているのがLINEである。国内のアカウント数は約4100万人にも上り、特に若い世代に対して驚異的な浸透率を誇っている。

おそらく今LINEを始めた場合、あなたのアドレス帳の中にLINEユーザーが一人もいないという状況はおそらくないだろう。それくらいLINEユーザーは多い。

対して2番手につけるのがカカオトークだ。ユーザー数は日本国内で約750万ということで、LINEには及ばないものの着実に数を増やしてきている。昨年10月にヤフーがカカオジャパンに50%出資したこともあり、今年はさらに積極的なプロモーションでユーザー獲得に乗り出すことが予想される。

ちなみにカカオトークは日本での展開が遅れただけで、サービス自体はLINEよりも古株であり、海外でのユーザー数はLINEとほぼ同等だ。

最後に3番手のcommだが、こちらは2012年10月からサービスが始まったばかりのアプリで、ユーザー数は約500万。リリースから約2ヶ月でこの数字は大したものだが、昨年末までに1000万ユーザー獲得という目標は達成されていない。

さて、ユーザー数だけを見ると、やはりLINEがずば抜けていることがわかる。

LINE カカオトーク comm
国内ユーザー数 約4100万人 約750万人 約500万人

3つのアプリに共通する機能として「無料通話」と「チャット」があるが、単にこの2つの機能を使って知人とやりとりしたいだけならLINEで決まりだろう。トークで便利なスタンプがもっとも充実しているのもLINEである(有料のものも多いが)。

次は各アプリの特徴についてみていこう。