各サービスの違いからアプリを選ぶ

一見、似たようなアプリに思えるLINE、comm、カカオトークだが、実は細かく見るとそれぞれ特徴があり、異なった方向を向いていることがわかる。

たとえばLINEが昨年からスタートした「タイムライン」と「ホーム」は他の2つには相当の機能がなく(commにはホーム相当のものがあるがテキスト投稿はできない)、SNSとしての使い方もしたいのであれば現状LINEを選ぶ他ない。

一方でカカオトークには他の2つにはない5人同時通話機能という特徴がある。複数人で同時に話したいならカカオトークがベストだろう。

SNSとしての機能がなく、同時通話機能もないcommだが、非ユーザーともアプリを使って通話&チャットできるのはcommだけだ。また、3つのアプリの中で唯一実名制を採用しているため、Facebookのように昔の知り合いを検索して見つけるといったことはcommにしかできない。

認証機能とブロック機能の違い

もう一つ、この手のアプリを選ぶ際に認証方法についても気になる人がいるかもしれない。

そもそも電話番号認証を行った時点で、自分の番号はサーバ上にアップされる。その点からすると、Facebook認証でも初められるLINEとcommは、電話番号認証しか選択肢がないカカオトークに比べて、認証の選択肢が多いことになる。Facebook認証を使えば電話番号がサーバ上にアップされるわけではないので、不安が少なくなるかもしれない。

さらにもうひとつ。これは他者とのやりとり上での問題だが、「ブロック機能」の仕様が各社で若干異なる点も見逃せない。基本的にブロックしたことが相手に伝わらないのは3つとも同じだが、LINEとcommの場合は仮に知り合いをブロックして後に解除した場合、ブロック中に相手から送られたトークが「既読」表示にならないためブロックしていたことが相手にバレる恐れがあるのだ。

ブロックされていた側:ブロックされていた期間に送信したメッセージは相手がブロックを解除しても既読にならない(LINEの例)

ブロックしていた側:ブロックしていた期間にブロックした相手から送信したメッセージは届かない(LINEの例)

さらにLINEの場合は自分がホームにポストした内容がそれまで相手のタイムラインに流れていたにも関わらず、ブロックした瞬間に相手からは見えなくなり、ホームにアクセスしても「まだ投稿がないようです」と出てしまうため、これらの機能を使っている場合ブロックしたことがバレバレになってしまうのである。

知らない人や出会い目的のナンパユーザーをブロックする場合は二度と解除しなくていいので気楽だが、再び解除する可能性がある知り合いをブロックする場合はLINEだと気を遣ってしまいそうだ。

これらはかなり細かい点ではあるが、人間関係を気にする人なら外せないポイントだろう。3つの中では唯一カカオトークだけが「既読」表示を出さない仕様のため、ブロック機能をガンガン使っていける。

最後に書くアプリの今後の展開を予想してみよう。