NTTドコモは1月11日、ドコモダケが人間になる「ドコモ田家(ダケ)」編とドコモダケがAKBになる「AKBダケ」編のテレビCMを始めると発表した。ドコモ田家のCMには、ドコモ田家ファミリーとして高橋克実さん、草刈民代さん、橋本愛さん、岸部一徳さん、藤村志保さん、蒔田彩珠さん、市原尚弥さんら7名を起用。家族が繰り広げるドラマの展開が楽しみなシリーズとなっている。本稿では、この”家族”をテーマに展開する新テレビCMについて考えてみたい。

新たに始まった「ドコモ田家」によるCM展開。特設サイトも用意されている

NTTドコモでは、実はポケットベルの時代から"家族の絆"を中心に据えたCMを打ち出していた。葉月里緒奈が出演した「葉月さんちシリーズ」(1995年)や、広末涼子が出演した「広末涼子シリーズ」(1996年)のテレビCMなどにより、一般の消費者にも"ポケットベルは家族とコミュニケーションをとれるツール"というイメージが定着した。

まだ携帯電話が普及していなかった1990年代半ば。NTTドコモはCM展開により、ポケベルブームのきっかけをつくった

ファミリー割引を開始した2001年には「ケータイでつながる、家族の絆、家ラブ族」というテーマで雑誌広告を展開。これは家族に起こった日常の出来事を、実際のユーザー家族が語るというもの。等身大の家族で織りなす、ケータイを中心にしたコミュニケーションを紹介してきた。2004~2005年には、テレビ電話をテーマにしたテレビCMを放映している。

2001年から現在まで続いている雑誌新聞広告シリーズ「家ラブ族

2002年には、ドコモ10周年記念として「ケータイ家族物語」シリーズCMを展開。これは離れて暮らす家族が、ケータイで繋がりながら大切な家族の絆を紡いでいくというストーリーだった。お父さん役に田村正和、お母さん役に木内みどり、長男役に坂口憲二、長女役に鈴木京香、次女役に加藤あいを起用するなど豪華キャストで展開し、話題となった。

ケータイ家族物語 CMカット

そして「ファミリー割引」を訴求するために生まれた「ドコモダケ」のテレビCMは、2005年に始まった。割引サービス対象の拡大に合わせて家族を増やし、これまでに多くのシリーズが放映されている。

2005年に始まった「ドコモダケ」のテレビCM

携帯電話はパーソナル性が強く、ともすれば「家族」という枠組みとは対極にある存在と思われがちである。しかしドコモでは「いつでも家族とつながることができる」象徴としてとらえ、一貫して"家族の一体感"をテーマにしたイメージ戦略を行なってきた。その延長線上にあるのが、今回新たに始まった「ドコモ田家」シリーズというわけだ。NTTドコモではCM本編で、どんな新しい家族の絆を描いていくのだろうか。今後の展開が楽しみである。

ドコモダケがついに人間になった「ドコモ田家」編。今後、展開される家族の絆に注目していきたい

(画像提供:NTTドコモ)