インテルは2012年11月、Sandy Bridge-Eコアの最上位CPU「Intel Core i7-3970X Extreme Edition」を発表した。従来モデル「Intel Core i7-3960X Extreme Edition」からおよそ1年ぶりの刷新となる。

基本的なスペックは従来モデルと同様。Intel Hyper-Threading Technologyに対応した6コア12スレッドのCPUで対応ソケットはLGA2011。L2キャッシュは256KB×6、L3キャッシュは15MBを搭載する。

左が「Core i7-3970X」で、右が「Core i7-3960X」。動作周波数が異なる

裏側から見るとほとんど違いはない

従来モデルとの違いは動作周波数とTDPの2点。動作周波数はCore i7-3960Xのベースクロックが3.30GHz、Turbo Boost時が3.90GHzのところ、Core i7-3970Xではベースクロックが3.50GHz、Turbo Boost時は4.00GHzと引き上げられている。これに伴う形でTDPは130Wから150Wに増加している。

CPU-Zでの表示。Core i7-3960Xに関しては2011年に行ったレビューから参照している。動作周波数とTDPが違うことが分かるだろう

なお、Core i7-3960Xに関しては2011年11月に大原雄介氏による詳細なレビューを行っているので、ぜひそちらも参照していただきたい。

■「Intel Core i7-3960X Extreme Edition」のレビュー記事はこちら
【特集】完全攻略!! 「Sandy Bridge-E」ベンチマーク - Core i7-3960Xで試す新世代6コアの実力

従来モデルとの主なスペック比較は以下に示す。

■各モデルのスペック比較
モデル名 Core i7-3970X Core i7-3960X
製造プロセス 32nm 32nm
コア数 6 6
ベースクロック 3.50GHz 3.30GHz
TurboBoost時 4.0GHz 3.9GHz
L2キャッシュ 256KB×6 256KB×6
L3キャッシュ 15MB 15MB
TDP 150W 130W

それでは早速ベンチマークテストの結果を紹介するが、その前にテスト環境について主なものを下記の表にまとめておく。マザーボードは、Intel X79 Expressを搭載したIntel純正マザーボード「DX79SR」を採用した。

Intel X79 Express搭載マザーボード「DX79SR」

Intel X79 Express搭載の純正マザーボードとしては「DX79SI」などもラインナップするが、USB 3.0やSATA6.0Gbpsといった搭載ポート数が異なっている。

そのほかのテスト環境は以下のとおり。

■今回のテスト環境
CPU Intel Core i7-3970X Extreme Edition Intel Core i7-3960X Extreme Edition
グラフィックスカード AMD Radeon HD 7970 GHz Edition
GPUドライバ 12.8
M/B Intel DX79SR(Intel X79 Express)
RAM Kingston KHX14400D3K2 2GB×2枚
Storage 1TB SATA HDD
Power ANTEC TruePower Quattro 1000W 80 PLUS
OS Windows 7 Ultimate SP1 64bit

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