オートフォーカスが動作する連写機能
EXILIMといえば高速連写をイメージする人も多いはず。もちろん、ZR1000でも高速連写能力は健在だ。運動会やスポーツイベントで、我が子の雄姿をバッチリ写真に収めたい、といったニーズにもしっかり応えてくれる。
おすすめなのは、BSモードの新機能「AF連写」だ。これは、近付いて来る被写体にピントを合わせながら連写する機能。通常の高速連写の秒間30コマに対して、秒間6コマ記録となるものの、実際に撮影した限りでは十分なコマ数だろう。それより、AFが追従してくれるぶん、安心して大一番の撮影に臨むことができるというもの。
BSモードの新機能「AF連写」で撮影。サクサク撮れる軽快さと連写能力の高さは、運動会などのスポーツイベントにも強い。AF連写で撮影した中から、お気に入りの一枚を選べばOK。ピントもバッチリ! また、フォームの研究などにも役立つだろう |
近くから遠くまでクッキリ写す「全焦点マクロ」
このように、AFを絡めた高速連写が可能になったのがZR1000の大きな特長のひとつだ。そして、これを生かしたもうひとつの新機能が、やはりBSモードの「全焦点マクロ」である。
たまたま入ったカフェで美味しそうなケーキに巡り会ったとき、あなたはカメラを"お花マーク"にしてマクロ撮影をするだろう。しかし、マクロ撮影ではほとんどの場合、背景がぼやけてしまう。手前のケーキにピントを合わせれば、カフェ店内の雰囲気はぼやけて分からなくなってしまうのだ。あぁ、どちらも写したいのに!
そんなとき「全焦点マクロ」が活躍。全焦点マクロでは、メインの被写体のほか、背景を含むさまざまな部分にフォーカスを合わせながら、つまりAFの焦点をずらしながら高速連写する。連写画像をカメラ内で合成することによって、マクロ撮影でありながら、画面全域にピントがあった写真を作り出す。これはもはや、従来の光学カメラでは不可能だった表現だ。ある意味、こういったことができるのが"デジタルカメラ"なのだともいえる。
ほぼ暗闇でも明るく写せる「HSナイトショット」はISO 25600相当へ
連写合成が実現する驚異の高感度撮影「HSナイトショット」も進化。ZR300のISO 12800相当から、ISO 25600相当へと強化された。ここまで来ると、暗視モードといっても過言ではない。肉眼では見えない部分が見えるだけでなく、その部分の色まで記録してしまう。暗闇でありながらフラッシュが使えない、たとえばナイトサファリなどで使ってみるのも面白そうだ。