カシオ計算機は23日、都内にてコンパクトデジタルカメラ「EXILIM」の新製品発表会を開催した。この日発表されたのは、今年のphotokinaで公開され話題となったEXILIMの新たなフラッグシップモデル「EX-ZR1000」だ。トークショーには、ゲストとしてモデルの益若つばささんとフェンシングの太田雄貴選手も登場。益若さん自ら太田選手の剣さばきのハイスピード撮影に挑戦するなど、ニューモデルの登場に花を添えた。

EX-ZR1000

ブラック

ホワイト

レッド

EXILIM 10年の歴史の集大成「EX-ZR1000」

「カシオさんはレンズ交換式カメラを作る気はないんですか、とよく聞かれます。が、まったくありません。」

カシオ計算機 執行役員 QV事業部長 中山仁氏

カシオ計算機 執行役員 QV事業部長の中山仁氏は、このように述べた。近年、デジタルカメラ市場は停滞気味で、特にコンパクト機は市場が成熟することで製品の差別化が困難になり、価格や流通量などの買いやすさが1つの購買基準になっている。これにスマートフォン(のカメラ機能)の台頭も加わって、苦しい状態だ。しかしながら、そんな中でもEXILIMシリーズは好調に推移しているという。

「多くのお客様は、レンズ交換の手間を求めているわけではありません。あまりカメラの知識を必要とせず、簡単にキレイな写真を撮れることが理想なんです。だから私たちは、デジタルでしかできない楽しさ、デジタルだからこその性能でそれに応えていく。それは、小サイズでレンズ交換の必要がないコンパクト機だからこそできることだと思うんです。カシオは、コンパクトを極めます!」(中山氏)

この思想を具現化したのが、今回発表されたEX-ZR1000だという。その開発コンセプトは「トリプルゼロ」。これは、撮影シーンにおけるタイムラグ・ゼロ、ピンぼけ・ゼロ、手ぶれ・ゼロで、撮りたい瞬間を逃がさない快適なカメラを目指した。

デジタルカメラ市場の推移。規模は縮小傾向にあり、金額ベースではレンズ交換式の拡大が目立つが…

2つのCPUと2つのISP、アルゴリズムを書き換えることで常に最新機能をハードウェア並みの速度で実現するTRPで構成されるEXILIMエンジンHS。画像解析や画像処理を並行して処理することが可能になり、デジタル処理の大幅な高速化を実現した。EX-ZR1000では、Ver.3を搭載する

初の高速連写を実現したEX-F1、高速起動とサクサク動作を可能にしたEX-ZR10に続く第三世代のハイスピードEXILIMとして、EX-ZR1000はEXILIMエンジンHS バージョン3を搭載。0.99秒の起動時間、追従AFなどに加えて、レンズ根本と背面UIに採用されたファンクションリングを新規に採用し、直感的に操作できる新GUIを搭載した。そのほか、チルト液晶モニタによる自由な撮影スタイルなど見どころが満載。機能やスペックは、リリース記事『カシオ「EXILIM」、新フラッグシップ「EX-ZR1000」を国内正式発表』を参照いただきたい。

GUIも刷新。より直観的に使えるようになった

シャッターに指をかけたまま、ファンクションリングでズーム操作も可能に

新機能の1つ、全焦点マクロ。超近景から遠景すべてにピントを合わせた撮影が可能

近景を際立たせる背景ぼかし

HSナイトショットもさらに進化。最大ISO25600で連写合成し、真っ暗闇でもこんなに明るく撮影できる

HDRアートの解像度も向上。さらに、元画像(HDRアートを適用しない通常の写真)との同時保存も可能になった

チルト液晶モニタで、ローアングルの撮影も手軽に

チルト液晶モニタは自分撮りにも便利

離れた位置からでも、モーションで撮影と再生をコントロールできる

トイカメやミニチュアなど、女性に好評なアートフィルタは8種類。

トイカメラ

フィッシュアイ

ポップ

ライトトーン

ミニチュア

ボディカラーは、ブラック、ホワイト、レッドの3色で展開。また、本革のジャケットとネックストラップが付属し、スペシャルパッケージに収納されたオリジナルカラー(銀/黒)モデル「EX-ZR1000 EXILIM10周年記念モデル」も5,000台限定で登場。そのほか、EX-ZR1000をベースモデルに、プロと自分のフォームの差を比べられる2画面同時再生、カメラのスタンドを使った三脚不要なハンズフリー機能など、新たなゴルフ専用機能を搭載したゴルフ専用モデル「FC300S」も登場する予定だ。

EX-ZR1000 EXILIM10周年記念モデル」も5,000台限定で登場

EX-ZR1000をベースモデルに、ゴルフ専用機能を搭載した「FC300S」