デジタイザーペンの感度は良好
スマートフォンやタブレットで慣れているという面はあるが、Web閲覧をはじめとして、画面をタッチして操作できる方が便利だと感じる場面は多い。通常のファイルの編集・管理などでもこれまでのようにマウスポインタを移動させることなく、ポイントをすぐに指し示すことができるので、手っ取り早くアイコンにタッチすればいいというのは楽だ。
しかし、指でタッチしているとき、タッチしてもなかなか反応がなかったり、指でウィンドウをドラッグしているときに追随してくれなかったりと、まれに反応が鈍いことがあった。
一方で付属のデジタイザーペンの反応は良好だ。感度がよく、タッチしたときにすぐに反応が返ってくる。手書き文字入力システムのmazec for Windowsを搭載し、細かい文字も遅延なくかけるほか、書き味も滑らかだ。ペン入力をしている際に手のひらをディスプレイ上においていてもペンのみを認識する。おおまかな操作は指で行って、細かな操作をペンで行うという使い分けをするといいだろう。
デジタイザーペンには、やわらかめの芯と固めの芯が付属する。どちらか好みの固さの芯を選んで使うといいだろう。個人的には固めの芯の方が文字入力などをしているときでも書きやすく感じた。しかし、本体の薄さゆえにペンを収納する部分がないのは残念で、ペンキャップにストラップを取り付けたり、オプションのケースや拡張バッテリーに収納部分があるとはいえ、なくしてしまいそうで少し不安だ。
また、画像編集ソフトの「Active Clip」を搭載。ペンを使って画像を切り抜き、Officeソフトに貼り付けることができる。四角い範囲で切り取ることもできるし、切り抜きたい部分をおおまかにペンで囲むと、ソニー独自のアルゴリズムによって、エッジを検出する。切り抜いた後にペンで画像をなぞると、その部分を元に戻すこともできる。
キーボードの配列は87キー。バックライトが搭載され、暗所での入力も快適に行える。キーピッチは約1.9mmほどでフルサイズといえるが、キーそのものの大きさが小さめで、筆者のように指が太いとちょっと打ちづらさを感じる。キーストロークはほかの薄型ノート同様に浅めとなっている。
キーボード中央にスティックポインタを搭載する。このスティックポインタは、荷重をかけて動かすタイプではなく、光学式のもの。指を滑らすような形でマウスポインタを動かして使用する。あまり光学式のスティックポインタを使ったことがないからか、なかなか思うように動かせない。もちろん設定により、ポインタの動く速度や加速度を変更することも可能なのだが、ある程度慣れが必要になる部分だろう。
ただ、「VAIO Duo 11」の場合、画面に直接タッチできるので、ポインタを指し示したいときはタッチした方がいいということに気がついてからは、それほどストレスなく作業ができるようになった。
インタフェースは、USB 3.0×2(うち1ポートはPC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1、D-sub×1、IEEE 802.11b/g/n、10BASE-T/100BASE-TX/1000対応有線LAN、Bluetooth 4.0、WiMAX、内蔵カメラ(フロント、リアともに207万画素)、内蔵マイク、ヘッドホン出力×1、メモリーカードスロット×1と充実の内容で、特に薄型ノートPCでは省かれがちな有線LANやD-subを搭載している点が目立つ。ビジネス用途にも十分活用してほしいという主張を感じる。
左側面にはD-subとカードリーダ、ヘッドホン出力を配置。ヘッドホン出力経由で音声を出力した場合、ソニーの音響技術「S-Master」に対応する |
右側面にはUSB 3.0×2とHDMI、電源ボタンを配置 |
本体底面にはNFCを搭載する。NFCによって他機器との連携をスムーズに行えるようになるというが、まだNFCを生かすような機器やアプリケーションはない。NFCの採用例はこれから増えていくことが予想されるだけに、今後に注目していきたいところだ。
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