ついに開催された「東京ゲームショウ2012」。各ブースでは派手なステージイベントが目白押しとなっているが、中でも長蛇の列を作っていたのは、やはりカプコンブースでプレイアブル出展された『モンスターハンター4』である。本記事では、同ブースで行われたスペシャルステージの模様とプレイレポートで、このビッグタイトルの新情報をお伝えしたい。

大混雑となった『モンスターハンター4』スペシャルステージ

『モンハン』シリーズのプロデューサー辻本氏(写真左)と、ディレクターの藤岡氏

スペシャルステージには、『モンハン』シリーズのプロデューサー辻本良三氏と、ディレクターの藤岡要氏が登壇。まず辻本氏から本作の発売日が2013年春から、2013年3月になったことが発表された。

そして、すでに公開済みのPVに登場した黒い巨大モンスターの名は「ゴア・マガラ」と判明。名前以外の詳細は今ところ不明だが、本シリーズのメインモンスターとしてプレイヤーたちを苦しめることになるだろう。また、その中でオトモアイルーが手作りの自走車に乗ってモンスターに砲撃をぶちかますシーンがあるが、合体技はその名も「ネコ式火竜車(かりゅうぐるま)」。藤岡氏は「きまぐれで発動しますが、結構な攻撃力があるのでピンチの時には助かります」と、新要素について解説した。

「ゴア・マガラ」と「ネコ式火竜車(かりゅうぐるま)」

その後、実機によるデモプレイが行われ、新たなる冒険の拠点「バルバレ」が紹介された。この拠点はさまざまなキャラバンで形成される、言わば市場やバザーのようなもの。今回のハンターは、キャラバンを率いる「団長」に雇われる形でクエストに挑むことになり、ゲームを進めることで新たな拠点に訪れることになる。また、火山地帯にある「ナグリ村」も今回初お披露目。別の拠点を訪れた際にも、団長が率いるキャラバンはついてくるという。ちなみに各拠点には村固有の施設が存在する。

最初の拠点「バルバレ」に加え、新たな拠点「ナグリ村」も初公開

著者もプレイアブルデモを体験してみたが、操作に関しては従来とほぼ同じ感覚でプレイでき、操作感も踏襲されている。しかしそこは『モンハン4』、今作は立体的なフィールドと段差を利用したハントが楽しめるようだ。各武器に地形の高低差を意識したアクションが追加され、崖をはい上がり、地面の亀裂を飛び越えるなど、地形をよりリアルに感じられるだろう。それによりハントの戦略も変化する。さらにジャンプ中、攻撃ボタンを押すと「ジャンプ攻撃」が可能となり、大型モンスターの頭上までジャンプし、頭部を攻撃もできるなど、アクションの幅がこれまでになく広がっている。

ダッシュするだけで駆け登りなど多彩なアクションが可能に

そして、ネット上で話題となっていた新武器「操虫棍(そうちゅうこん)」は、その見た目からわかるようにリーチが長い。それでいて通常攻撃からの派生技も豊富であり、攻撃後に背面に避けながらの回避攻撃も可能。回転回避といったアクションに繋げることもでき、トリッキーな動きでモンスターの攻撃をかく乱できそうだ。さらに「操虫棍」には、ハンターの腕にしがみついている「猟虫」を操る能力もあり、モンスターに向かって猟虫を放つと敵から強化エキスを入手し、ハンターの移動力や攻撃力がアップするというと恩恵を得ることができる。また、ジャンプアクションも一癖あるようで、「操虫棍」を棒高跳びのポールのように使用して大きく跳躍することで、かなり高い位置までのジャンプが可能。これにより地形の段差を利用せずともジャンプ行動、攻撃を繰り出せるわけだ。トリッキーな攻撃方法、猟虫、そしてジャンプ。通常攻撃から派生も含めた攻撃のバリエーションは、全武器の中でもトップクラスと言えるかもしれない。

壁によじ登りながらの攻撃も可能

最後に藤岡氏がマルチプレイによるクエストを挑戦。ここで今回のインターネットを介した強力プレイが可能であることを明らかとなる。今回は大阪にいるカプコンチームとTGS内での協力プレイとなったが、タイムラグはほぼ皆無。残念ながら時間内にティガレックス討伐は果たせなかったが、皆が期待していたマルチプレイに、来場者から惜しみない拍手が送られていた。

今回はインターネットを介したマルチプレイにも対応。これで遠くの狩友ともハンティングできる

また、ステージ終了後、辻本氏に短い時間ながら話を伺うことができたので、紹介しておきたい。『モンハン4』のポイントは「高低差」「ジャンプ要素」にあり、また、9月22日(土)、23日(日)一般公開日にも新情報の公開を予定しているという。

『モンハン』シリーズのプロデューサー辻本氏

――『モンハン4』のポイントについて

「今回のポイントは、やはり高低差。実は「新たなフィールドに出たら、ゆっくり景色を見てみたい」という声もあったので、まず駆け回ってその風景を楽しんでみてください。ダッシュするだけで高低差も移動できるので、走り回る感覚を楽しめるかと思います。

――『モンハン4』製作で一番苦労した点は?

「アクションの部分に、今回のようなジャンプ要素などを追加していくと基本部のベースを再度戻していく作業が必要になります。また、調整もこれまでのものを利用するより、新たなベースを作っていくという作業が必要だったので、その点が苦労しました」

――これから「東京ゲームショウ2012」へ来られる方へメッセージを

「TGSではプレアブルデモを触っていただき、『モンハン』のアクションがどのようになったかを体験してみてください。もし、混雑でプレイできなかった場合でもステージイベントでしっかり伝わるようなプレゼンをしていきたいので、ぜひお越しください。さらに一般デイにも新情報を少しだけ出す予定ですのでお楽しみに!」

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