25年の歴史を凝縮した「FINAL FANTASY展」開催 - 和田洋一社長「『FF』に終わりはない」

スクウェア・エニックスは『ファイナルファンタジー』(FF)シリーズの生誕25周年を記念したイベント『FINAL FANTASY展』を9月1日、9月2日の2日間、東京・渋谷の渋谷ヒカリエで開催した。本記事では前日にプレスや抽選で選ばれたファンを招いてのオープニングセレモニーに加え、各ブースや展示物をダイジェストでお伝えしたい。

オープニングセレモニーは、言わずと知れた日本を代表するスカ・バンド、東京スカパラダイスオーケストラ(スカパラ)のライブから始まった。『FF』シリーズのオープニング曲「メインテーマ」から始まり、「チョコボのテーマ」「勝利」などのメドレー演奏は、ノリノリのスカパラ流アレンジである。ライブ会場さながらの熱気が立ち込め、会場は一気にヒートアップ。演奏終了後は『FF』史上初となるトリビュートアルバムが2012年冬に発売され、その参加アーティスト第1弾はスカパラということが明らかとなった。

大いに盛り上がったシークレットライブ後、ステージにはスクウェア・エニックスの代表取締役社長、和田洋一氏が登場。和田氏は「『FF』は元々、もうこれが最後の挑戦だという思いで名づけたタイトルで、クリエイターがギリギリの挑戦をするよう宿命付けられた作品。これからも宿命の炎を絶やすことなく、クリエイターが走り継いでいくことになります。つまり『FF』に終わりはありません。今後も『FF』を応援、ご期待ください」と、これからも『FF』シリーズを発売することを高々と宣言した。

次に登壇したソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン プレジデントの河野弘氏は、「プレイステーションの歴史は、『FF』と共にあることは、疑いのない事実。『FF VII』から始まり、『FF X』『FF XIII』と、プレイステーションの成長過程には、必ず傍にいました。『FF』は、そんなかけがえのない存在だと思います」と和田氏に笑顔を見せながら語った。

その後、日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャー、泉水敬氏が登壇。「『FF』のようなエンタテインメントフランチャイズが四半世紀存続することは、非常にまれなことだと思います。多くのクリエイターの人に受け継がれ、今なお日本を代表する作品として『FF』は世界中の人々に愛され続けています。日本マイクロソフトがゲーム機を生み出してまだ11年弱。『FF』の歴史と比べると、まだまだ日は浅いですが、これからの5年、10年、そして四半世紀に向けて、マイクロソフトのプラットフォーム上で『FF』作品を楽しめるよう、支援を続けていきたいと思います」と、和田氏に向けて熱いメッセージを送った。

そのほか、任天堂の取締役社長、岩田聡氏からのビデオメッセージも上映。岩田氏は「『FF』は今年で25周年。単に25年という時間が経過したわけではなく、今もビデオゲームを業界を代表するタイトルとして愛されています。これはシリーズの伝統を守りながら、新たな地平を切り開くというとても難しいチャレンジで、結果を出し続けたことの証明ではないでしょうか」と述べ、その後、「これからもお互いに切磋琢磨して、共に協力して、ビデオゲームの世界を盛り上げましょう」と語り、『FF』シリーズがゲーム業界においてなくてはならない存在であることを強調した。

また、スクウェア・エニックスの第一制作部コーポレート・エグゼクティブ、橋本真司氏からは、シリーズ25周年記念商品となる『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』の発表が行われ、これにより会場は大きく沸き上がることになる。

なんとこのボックスは、『FF I』～『FF XIII』までのシリーズ全13作のゲームタイトルをピクチャーレーベルで収録。天野喜孝氏が『FF』25周年の為に描いたメインビジュアルのレプリカや、ビジュアルアート集、特別編集映像ディスク、25周年記念ミュージックセレクション(2枚組)などを収めた超豪華なパッケージ。トータル重量はおよそ5kgにもなる内容のため、同社の「e-STORE」のみの販売としている。発売日は12月18日(予約のみ)、価格は35,000円。……続きを読む