Twitterに続くFaceBookとの連携強化など、さまざまな新機能

2つ目に紹介された機能がFacebookとの連携。iOS 5で打ち出されたTwitter連携の強化と同じように、写真/Safari/地図/App Store/iTunes/Game Centerの情報をFacebookにワンボタンで共有できる。また、通知センターにはTwitterとFacebookに投稿するボタンが加えられた。SiriからFacebookを呼び出すことも可能だ。さらに、Facebookの連絡先や予定、友達の誕生日を、連絡先やカレンダーに表示できるようになる。

Facebookへのシングルサインオンが実現する

iOSにFacebookへの共有機能が組み込まれることにより、Facebookと連携するようになるさまざまなサービス

クーポンや航空機のチケットを1つにまとめ、位置や時間で通知を受けられる「Passbook」と呼ばれる機能も、iOS 6で搭載される新機能だ。

クーポンや搭乗券などをまとめられる「Passbook」。位置情報や時間に基づいた通知を受けることができる。搭乗券の場合、ゲートの変更もお知らせされる

音声通話機能についても、時間や相手を指定して着信音を鳴らさないようにする「Do Not Disturb」という新機能が追加され、留守番電話機能も搭載されるなど、久々の大きな機能追加が行われている。

指定した時間の着信をオフにする「Do Not Disturb」

留守番電話機能も搭載される

FaceTime、フォトストリーム、Safari、メールなど、従来からある機能にも、さまざまな改善が加えられた。

FaceTimeは携帯電話網での利用が可能になった

フォトストリームに加わった写真共有機能

SafariはiCloudのタブ共有や、オフラインリーディングリストなどに対応する

メールではあらかじめ指定した重要な相手からのメールのみを分けて表示するVIP機能が利用できるようになる

マップは表示を一新、機能も大幅追加

中でもiOS 6で大幅にリニューアルされるのが、マップだ。地図表示をベクター形式に一新し、3D表示への切り替えも可能。リアルタイムの渋滞情報に対応し、「Turn-by-turn navigation」と呼ばれるナビ機能も搭載される。地図機能のリニューアルには日本も含まれるとのこと。

マップは大幅にリニューアル。まず表示はベクター化された

そして地図には1億件のデータを持つデータベースが連動する

米国で人気の店舗レビューサイト「Yelp」のレーティングやレビューをマップから参照できるようになる

渋滞情報の表示にも対応。ナビも行える

Siriとマップも連携するようになった

マップは3D表示に切り替えることができる

このiOS 6はベータ版が同日公開され、製品版は秋に登場する見込みだ。3GS以降のiPhone、iPad 2、新しいiPad、第4世代のiPod touchが対応するとのこと。

最後を締めたのはCEOのCook氏

ここまで本稿を含む3本のレポート(その1その2)でご紹介してきたのが、WWDC 2012のキーノートスピーチの主立った内容だ。会場ではForstall氏によるiOS 6のプレビューが終わったあとにCEOのTim Cook氏が再びスピーカーとして登壇。発表内容を簡単にまとめつつ、「アップルだけが、これらの驚くべきハードウェアやソフトウェア、サービスを生み出すことができる。これらのプロダクトを誇りに思っている」と語ってキーノートを締めくくった。

キーノート終了後、スタッフと言葉を交わすTim Cook氏