Windows 8 Release Previewに加わった変更ポイント
これまでWindows 8 Consumer Previewを使ってきた方が、Windows 8 Release Previewに乗り換えるために気付いたことをいくつか報告しよう。2011年の時点で同社は、Metro版Internet Explorer 10でFlash Playerなどのプラグインをサポートしないと述べていたが、その方針を変えたようだ。Windows 8 Consumer Preview上のMetro版Internet Explorer 10で、YouTubeなどFlash Playerを必要とするWebサイトにアクセスすると、正しくコンテンツが再生されるのである(図04)。
前述のとおりMetro版Internet Explorer 10に関する設定項目は最小限に抑えられ、履歴の削除や位置情報に関する項目しか用意されていない。そのためユーザーが任意のプラグインを導入するのは不可能だ。このことからMicrosoftはAdobeからFlash Playerのソースコードを提供してもらい、Metro版Internet Explorer 10に組み込んだのではないかと推測できる。
一方、従来のデスクトップからコントロールパネルを開くと、通常はFlash Playerを導入しないと追加されない「Flash Player」が事前に用意されていた。ローカル記憶領域設定を確認すると、YouTubeのWebサイト内で利用される動画のサムネイルなどを配信するサーバーのアドレスが残っていることから、Metro版Internet Explorer 10と何らかの関係があるのだろう。もちろんデスクトップ版Internet Explorer 10は起動していない(図05)。
では、このMetro版Internet Explorer 10がFlash PlayerをサポートするWebサイトは"すべて"なのだろうか。実際にいくつかのFlashコンテンツを置いているWebサイトにアクセスしてみたが、大概のサイトは正しく再生されなかった。IEBlogの記事によると、同環境のFlash Playerはタッチ操作に対応すると同時に消費電力を軽減するための最適化を施したという。しかしながら、前述の疑問に関しては明らかにしておらず、推測の域を超えないが、YouTubeやFacebookなど大手人気Webサイトに限定されるのだろう。
さて、Metroデスクトップ改めスタート画面には、いくつか新しいMetroアプリが追加された。「ニュース」「スポーツ」「トラベル」「ファイナンス」は、同社の検索サイトであるBingのコンテンツを表示するアプリケーション。もちろん内容もMetroアプリに最適化され、フルスクリーンで見る画像はちょっとした迫力がある。また、見出しをクリックするとニュース提供元のWebサイトにジャンプし、本文を読めるという仕組み(図06~09)。
このほかにも、Windows 8 Consumer Previewから追加された「メール」「フォト」「People」といったMetroアプリも改良されている。デザインやちょっとした機能が変更され、全般的に使いやすくなったように感じられた。もちろんWindows Store経由で取得できるMetroアプリも増えており、今回のリリースに合わせたMetroアプリは16種類。いずれ機会を見て各Metroアプリを紹介するつもりだが、興味のある方は試してみるといいだろう(図10~12)。
阿久津良和(Cactus)