HSナイトショットモードを追加

EX-ZR200には夜景モードとして「HS夜景」と「HS夜景と人物」が用意と用意されていたが、EX-ZR300では「HSナイトショット」モードが新たに加わった。HSナイトショットもEX-ZR20ですでに搭載されており、ごくわずかな光でも明るく撮影する機能だ。

HS夜景がISO 3200相当までの感度で5枚ほど連写・合成するのに対し、HSナイトショットはISO 12800相当の高感度を使い、10枚前後の連写・合成を行うようだ。フラッシュ撮影が禁止されている水族館で水槽をバックに撮影したり、子供やペットが寝ているところを起こさないようにフラッシュなしで撮影する場面などを想定している。

ライトアップされた観光地などの夜景は、HS夜景やプレミアムオートPROでキレイに撮れる。今回、HSナイトショットの効果を見るために、かなり暗い場所を探し回るほどだった。HSナイトショットを使う"暗さ"はイメージしにくいかもしれないが、ほとんど真っ暗と感じる場所でも撮影できる。それほど暗い場所でも、オートフォーカスでピントが合うのは正直驚いた。これが手持ち撮影できるのはすごいことだ。

写真左は日中の日陰で撮影したようにも見えるが、実はこれ、本当に夜の写真でかなり暗い場所。背景の明るいところは外灯で照らされた部分、手前は直接外灯が当たらない場所。写真右は外灯があるため、ISO 6400相当のシャッター速度1/30秒で撮影された

気軽に使ってみたいマニュアル撮影機能

HS夜景やHSナイトショットは手持ちでも暗所を撮影ができるが、ISO感度を上げるため、どうしてもノイズが出てしまう。もし三脚を使えるのであれば、HS夜景でもISO感度を下げてシャッター速度を遅くし、より高画質で撮影できる。これはプレミアムオートPROでも同様だ。

それでも露出アンダーとなるような暗い場所では、マニュアル撮影モードを使うとよい。HS夜景やシャッター速度優先モードなどは異なり、マニュアル撮影モードではシャッター速度を最大15秒まで設定可能だ。仮にシャッター速度が15秒だと、ISO感度を下がるのでノイズも減る。また、絞り値を変えて被写界深度を深くし、手前から無限遠までフォーカスを合わせるといった、デジタル一眼のようなテクニックも使用できる。

マニュアル撮影モードでは最大15秒のシャッター速度を設定できる。シャッター速度と絞り値、ISO感度を自分で設定するので難しく感じるかもしれないが、シャッターボタンを半押しすると適正露出かどうかが表示されるので、難しいことはない
写真左:マニュアル(F3・4秒)、ISO 80、ホワイトバランス:オート、焦点距離:24mm
写真右:マニュアル(F3・4秒)、ISO 80、ホワイトバランス:オート、焦点距離:24mm

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