KDDIは15日、au携帯電話の2012年夏モデルとあわせて、新サービスを提供すると発表した。新サービスは、月額料金だけで映画が見放題の「ビデオパス」、音楽が聴き放題の「うたパス」の2つで、田中孝司社長は、「定額で楽しみ放題、マルチデバイス、ソーシャルというauの提案で、楽しみを広げたい」とアピールする。
新しい視聴スタイルを実現する「うたパス」と「ビデオパス」
同社は今年から「auスマートパスポート構想」と名付けた戦略を進めている。その1つが月額390円で500本以上のアプリやストレージサービス、クーポンなどが利用できる「auスマートパス」だ。「auスマートパスポート構想のステップ2」(田中社長)となる今回の発表では、まずスマートパスの対応アプリをさらに拡大。国産の大型ゲームアプリに加え、海外のアプリも追加する方針が発表された。
スマートパスは、開始2カ月で100万契約を突破しており、「有料コンテンツサービスで配信2カ月の100万契約突破は史上初ではないか」と田中社長は語る。ユーザーの利用動向も、アプリのダウンロード数がスマートパス加入前の4倍以上に達し、コンテンツプロバイダ側も、「ダウンロード数が30倍、売上が50倍になった」「過去最高の売上」といった好意的な評価だという。なお、スマートパスでは、アプリの起動回数に応じて、それぞれのコンテンツプロバイダに売上が支払われるかたち。ユーザー側は、最初に起動回数の送信の有無を設定できる仕様で、「6~7割のユーザーが起動回数の送信を許諾している」(KDDI)という。利益はそのデータを元に配分されている。
「auスマートパスポート構想の3つのキーファクター」(田中社長)のもう1つであるスマートバリューは、指定のISP契約で家族内のau携帯電話使用料が割引になるというもの。こちらも開始2カ月半で100万契約を突破し、「初動としてはいい形で進んできている」と田中社長は説明する。
こうしたauサービスをさらに拡大するために、ステップ2の新サービスとして用意されたのが「ビデオパス」と「うたパス」だ。