強力な対抗馬となる「Google Drive」

さて、このように同社がSkyDriveのサービスを拡大する背景には、以前から噂されていたGoogle Driveの存在がある。今ではインターネットサービスの巨人となったGoogleが個人向けオンラインストレージ分野に進出するからだ。同サービスは5Gバイトまでは無料使用可能で、Gmail(10Gバイト)やPicasa(1Gバイト)と合計すると16Gバイト。容量プランを購入するとGmailの容量も合わせてアップグレードするという。なお、1ファイルあたりの制限は10Gバイト(図11~12)。

図11 Google Driveのトップページ。他サービスと似たUIを採用している

図12 Google Driveの容量プラン

UIは従来のGoogle NoteBookや現行のGoogle Docsを連想させ、ファイルもドラッグ&ドロップなどに対応している。設定を確認すると、アップロードしたファイルをGoogleドキュメント形式や変換する機能や、PDF/画像ファイルをテキストに変換する機能が用意されていた。これらは2011年に発表されたGoogle Docsに追加したOCR機能を利用しているのだろう(図13)。

図13 Google Driveの設定には、アップロードしたファイルに対する操作を行うオプションが用意されている

Google Driveも同じようにクライアントソフトが用意されており、動作は各オンラインストレージサービスのそれと大差はない。「%USERPROFILE%\Google Drive」フォルダーをベースに、Web上のファイルとバックグラウンドで同期を行うミラーリングタイプ。設定ダイアログからは同期フォルダーの取捨選択や、Google Docs上のファイルを取り込むオプションが用意されている(図14~16)。

図14 クライアントソフトを導入すると「%USERPROFILE%\Google Drive」フォルダーを作成し、Web上のデータと同期を行う

図15 通知領域に現れるクライアントソフトのアイコン。Webページやローカルフォルダーへのアクセスや、現在の使用量などを確認できる

図16 設定ダイアログからは指定フォルダーの同期除外を行うといった設定が可能