パナソニックは8日、デジタル一眼カメラ「LUMIX G」シリーズの新モデル「DMC-GX1」を発表した。発売は11月25日予定で、価格はオープン。パッケージは本体のみのもの、電動ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./ POWER O.I.S.」が付属する「パワーズームキット DMC-GX1X」、および「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」「LUMIX G VARIO 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S.」の2本のレンズが付属する「ダブルレンズキット DMC-GX1W」の3つが用意される。推定市場価格は本体のみのキットが70,000円前後、パワーズームキットとダブルレンズキットがともに95,000円前後となる見込みだ。

ボディカラーは、エスプリブラック(左)とガンメタリックシルバー(右)が用意される。写真は電動ズームレンズを装着した状態

マイクロフォーサーズマウントを採用する、「LUMIX」シリーズのミラーレス一眼・新ラインナップ。「GF」シリーズなどよりワンランク上のスキル・知識を持つ、写真を趣味にするハイアマチュアユーザーがターゲットに想定されている。静止画・動画ともに画質の向上が図られ、ストレスのない動作が実現されるとともに、デザイン面も金属部材などを豊富に用いた高級感のある設計になっている。

具体的には、撮像素子には「DMC-G3」と同等の画質を実現する4/3型1,600万画素Live MOSセンサーを採用。同じくコンパクトサイズながら、約1,210万画素だった「DMC-GF3」より表現力が向上した。画像処理エンジンもDMC-G3と同じ「ヴィーナスエンジンFHD」を搭載し、「3DNR(ノイズ・リダクション)処理」が行える。これは、夜景写真を撮った際などに建物などの輪郭にはノイズ低減を行わない「解像度優先画像」処理と、道路などの平坦な部分には強めにノイズ低減を行う「強NR画像」処理を両立するもの。これにより、ノイズを抑えつつエッジがはっきりした夜景写真を撮影できるようになる。

上部のダイヤルや背面のボタンは高級な金属部材なども豊富に使用されている

AFはコントラストAFを採用し、電動ズームレンズ(LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./ POWER O.I.S.)使用時で約0.09秒という高速フォーカスを実現した。また、シャッターボタンを半押ししている最中も被写体を追尾し続けるAFF(フレキシブル)モードが追加され、より使いやすいAFとなっている。連写性能に関しては、1,600万画素撮影時は機械式シャッターによる秒間4.2コマの連写が、400万画素撮影時には電子シャッターによる秒間20コマの連写が可能だ。

デザインは、所有欲をみたす高級感と利便性を両立したものになっている。樹脂とエラストマーの2材構成のグリップは長時間握っても疲れにくく、ダイヤルはメタル削り出しで高品位な仕上がりだ。また、背面ボタンは放熱性を確保しながらもメッキ塗装やスピン目、刻印・色入れが施された。上級ユーザー向けの機能としては、任意の項目を割り当て可能な「Fn」ボタンを4つ搭載する点(2つはタッチパネルで対応)や、風景撮影時に便利な水準器を搭載する点が挙げられる。

その他の仕様は次の通り。対応する最高感度はISO12800で、動画は最大1,920×1,080ドットのAVCHDおよび最大1,280×720ドットのMP4で撮影が可能。バッテリーはリチウムイオン充電池で、電動ズームレンズ装着時の静止画撮影可能枚数は約310枚となっている(CIPA規格準拠)。本体サイズはW116.3×D39.4×H67.8mm(突起部を除く)、重量は本体のみで約272g、バッテリーとメモリカードを含む状態で約318gだ。

記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードが利用可能で、書き込みが最高80MB/秒、読み込みが最高95MB/秒のUHS-I対応のSDHCカードもサポートしている。