スタートアップ企業のViber Mediaは7月20日(米国時間)、スマートフォンから3GまたはWi-Fiを介してVoIP通話やメッセージ交換が可能となるアプリの最新版「Viber for Android」のリリースを発表した。これは昨年2010年末にリリースされたiOS版に続くもので、iOSやAndroidデバイスのユーザーが互いに無料で高音質な音声通話やメッセージ交換が可能になる。

Viber for Androidの利用イメージ

Android版については今年5月にベータ版がリリースされていたが、5万ユーザー限定というクローズドなベータテストだった。今回の発表はその正式版リリースということになる。原稿執筆時点のバージョン番号は2.0.0.110519で、iOS版と同様にバージョン2以上の番号が付与されている。対応プラットフォームはAndroid 2.x以上で、Android Marketからのダウンロードが可能だ。登録ユーザーに対して無料通話が可能なほか、ショートメッセージ送受信がキャリアのSMSネットワークを介さずにViber上でやりとりできる。機能や簡単な仕組みについては下記の紹介動画を参照してほしい。

なおViber Mediaについては会社のバックグラウンドが不明な部分があり、同社のホームページにもその旨の記載はない。だがTechCrunchなど一部メディアの報道によれば、イスラエルを拠点とする会社とのことで、技術的バックグラウンドもそこで培われたもののようだ。過去にはIMサービスの先駆けとなるICQ、そのICQから独立したメンバーが作ったFringといったサービスを生み出したイスラエルだが、Viberもそうした系譜に属するものなのかもしれない。