レノボ・ジャパンのデスクトップPCのラインアップは、大きく「プロフェッショナルグレード」と「ライフスタイル」の2つに分類される。プロフェッショナルグレードに属する「ThinkCentre」シリーズは、あらゆる規模の企業向けとして、性能・メンテナンス性・セキュリティ機能をバランスよく持つデスクトップPCだ。ここでは、その中でもハイエンド、かつ最新モデルの「M91p」を試用して、使い勝手などを確かめてみた。

■試用機の主なスペック [CPU] Intel Core i7-2600(3.40GHz) [チップセット] Intel Q67 Express [メモリ] 4GB [HDD] 320GB [グラフィックス] CPU内蔵(Intel HD Graphics 2000) [OS] Windows 7 Professional 64bit [ダイレクト価格] 180,600円

環境に合わせて選べる筐体と余裕のハイスペック

今年の3月23日に発表されたレノボの「ThinkCentre M91」および「ThinkCentre M91p」では、「M91」が"Small"ケースのみで、「M91p」には"small"に加えて"Tower"ケースが用意される。今回はハイエンドモデルの「ThinkCentre M91p Small」を試用して、その性能や使い勝手などを確かめてみた。ちなみに、4月12日に追加される形で、「ThinkCentre M91P Eco Ultra Small」が発表された。こちらは、より省スペース・省電力性を重視したモデルであり、CPUがCore i7からCore i5に変更されるなどの点で異なっている。

試用した「M91p Small(型番: 4518A9J)」は、縦置き・横置き両方に対応する設計で、本体下部および右側面にゴム足がある。縦置き時には、付属のスタンドを利用することで安定した設置ができる。

縦置き時には写真左のスタンドが利用できる。また、設置する環境に応じて電源ファンの排熱を逃がす方向を変えるため、エアフローガイドも付属する

オフィスで利用する場合、デスクトップPCだと電源ファンなどの排気を後方に出すのが気になる場合がある。向かい合ったデスクで仕事をしている時など、ストレートに排気しにくい場合もあるだろう。そのような場合は、付属のエアフローガイドを利用することで、後方からの排気を上方または左側へ逃がすことが可能になる。エアフローガイドはワンタッチで脱着できるので、環境が変わった場合でも扱いやすい。

エアフローガイドのフタ部分が可動なので、方向を変える場合はこれを移動して調節する

「M91p Small」の基本スペックは、CPUに第二世代Intel Coreと呼ばれるCore i7-2600(3.4GHz)を採用し、4GBのDDR3メモリを搭載する。メモリは4スロットのうち1スロットのみを使っているので、4GBモジュールを3枚追加することで、最大16GBまで搭載可能となっている。標準ではSmall筐体ではハードディスクが320GB、Tower筐体で500GBとなる。グラフィックス機能についてはCPU内蔵となるわけだが、ビジネスPCでは特に不満を感じることもないだろう。もちろん、Small筐体でもPCI Express x16スロットが1つと、PCI Express x1スロットが2つ空いているので、必要に応じてグラフィックカードが増設できる。グラフィックカードを増設すれば、最大4台までのマルチモニタ環境にも対応する。

PCIスロット等の空きも十分なので、拡張性という点でも問題なく安心して使える

Core i7搭載ということで、一般的なビジネスユースはもちろん、パフォーマンスを要求するアプリケーションでも余裕を持って使うことができる。大規模なデータ処理が要求されるような分野でも、コンパクトなボディながら安心して使うことができるだろう。